第8章 …もう…わたしを止めてくれる人は… …いないの…かな… 部屋は時間が止まったような沈黙に包まれていた。 見つめ合う母と娘。 そして、その家族になり得たもの。 一人は驚き、一人は戸惑い、そして、一人は二人の反応を待っていた。 「…ど…どうして…」 最初に口を開いたのは、母の秋子だった。 目の前には、見せた事のない不気味な笑みを浮かべながら名雪が立っている。 しかも、股間にはあってはならないものが生えているのだ。 彼女は身を震わせながら、その姿をじっと捉えている。 「へへっ…、これが俺の…いやわたしの姿だぜ」 名雪はそんな秋子に奇妙な言葉遣いで声をかけた。 まるで男が女の台詞を口にするような口調。 そして、彼女は腰を突き出すように濡れ光った男根を誇示すると、一歩一歩 秋子に近寄っていく。 「………………」 母親の表情が一気に強張った。 迫り来る名雪にどう応えて良いのかわからなかったのだ。 …この娘?は…名雪なの…?? 秋子はそんな葛藤に捕らわれながら、動く事も出来ない。 しかし、そうしている間に名雪は目の前に迫っていた。 同時に異様な匂いが鼻をつく。 汗とあゆの体液、そして、精液の交じり合った香り。 秋子の頭を一つの答が過ぎった。 …名雪…じゃない… 「いや…」 彼女は咄嗟に仰け反ると、部屋の隅のほうへ下がっていく。 「そうか…そう来たか…」 名雪はその動きを見てそう呟いた。 そして、静かに目を閉じる。 「…………??」 秋子は唐突な展開に慄きながらも、体を丸めながら彼女に目を向けていた。 再び、部屋は沈黙に包まれる。 * * * * 外はいつしか雪が降っていた。 全てを白く染めるように深々と。 そんな中、一人の少女が遊歩道を歩いていた。 長い髪を揺らしながら、彼女は雪の舞い散る道を進んでいく。 そして、その先にある公園に彼女は辿り着いた。 「……………」 悲しい視線で、彼女は公園を見渡す。 …よく…この公園で遊んだっけ… 遠い昔の想い出に浸るように、その少女は濡れたベンチに腰掛けた。 少しだけ積もった雪が、彼女の制服を濡らす。 だが、そんな事はどうでも良かった。 …あの頃は…本当に楽しかった… …こんな事になるなんて想像もしなかったから… …ただ、今日を楽しく過ごせればそれでよかった… …でも… …それは束の間の幻影に過ぎなかった… 少女は雪に体を染ながら、じっと過去を振り返っている。 幸せだった時間。 希望に満ち溢れていた瞬間。 そんな思いが、絶え間なく流れていた。 …でもね… …どうやら… …もうすぐ…あなたに会えそうよ… …私も…同じ事になりそうだから… …栞… * * * * ……………… 名雪は不意に意識を取り戻した。 目の前には漆黒の闇が広がっている。 …あれ…わたし横になってない… ゆっくりと体に感覚が戻っていくに従い、自らが立っていることに気づく。 そして、その闇は目を閉じている事によるものだということにも。 …おかしいな… …確か…あゆちゃんと遊んでたはずなのに… …どうしちゃったんだろ… 名雪は不思議に思いながらも、ゆっくりと目を開けた。 部屋の明かりに視界が白く染まる。 そして、ゆっくりと目の前の光景を映し出していく。 そこには秋子の姿があった。 「…あ…、おかあさん…」 名雪は目の前で自分を見上げている母親の名を呼ぶ。 …よかった… …意識が戻って… 同時に嬉しさが込み上げてきた。 しかし、その気持ちは秋子の反応によって崩れていく。 「…こ、来ないで…」 「……………え…?」 母親の一言が、稲妻のように名雪の体を流れた。 …いま…何て言ったの…?おかあさん…… 意外な言葉に、名雪の心はその意味を理解出来ないでいる。 「ど…どうして…?おかあさん…わたしだよ…」 そして、確認するように再び秋子へと近寄っていった。 だが、一気に彼女の顔が強張る。 「よ、寄らないで…、あなたは名雪じゃないわ…!!」 「!!!」 秋子の一言に、名雪は気を失ってしまいそうな衝撃を受けた。 ショックに体が震える。 …どうして… …わたしは…わたしなのに… …どうして… …おかあさん… 名雪は恨めしそうな顔で秋子を見ていた。 股間の男根はだらしなく垂れ落ちている。 はじめて見た母親の怯えた顔。 しかも、それは自分を見ての事なのだ。 名雪は湧き上がる怒りにも似た悲しみを何処にぶつけていいのか分からなかった。 …どうして… そして、何度も心の中で呟く。 困惑する娘と、怯える母親。 再び沈黙が流れた。 ……………… だが、名雪の心の底から、少しずつどす黒い感覚が湧きあがってくる。 自分を拒否した母への苛立ちと、自らを受け容れて欲しいという願い。 そして、それは一つの回答を名雪に出させた。 …おかあさんに…してもらえば… 名雪の瞳に、どんよりとしたものが流れる。 「………え……」 秋子はすぐにそれを察した。 得体の知れない身の危険を彼女は感じる。 だが、その瞬間、名雪は秋子に覆い被さるように身を乗り出していた。 「えぅ!?」 秋子の顔に、再び勃起していた名雪の男根が当たる。 しかも、それは猛然と彼女の頬を突き上げ、秋子の顔は情けなく崩れた。 先端からはぬるりと粘液が染み出し、くちゃりと汚らしい音を立てる。 「やぁ…やめてぇ…」 「おかあさん…おかあさん…」 秋子の叫びも、今の名雪には届かない。 名雪は、ただ虚ろなまま、母親の顔に男根を塗りたくっていた。 激しい悪臭と、焼けるような男根の熱さが秋子に伝わる。 そして、いつしか名雪は彼女の頭を抱えると、男根を唇の方へと移動させていく。 「はぁぁ…イタっ…、や…止めなさい…な、なゆ…ぐぼぉ」 秋子はようやく娘の名を呼ぼうとしたが、同時に口の中へと男根が滑りこんで いった。 喉まで届く勢いで、その肉の塊は彼女の口を犯す。 秋子は歯を立てる事も出来ず、ただ肉の穴を提供するかのように名雪に 蹂躙され続けた。 同時に、目の前の存在が自分の娘であるという事をはっきりと認識する。 …なぜ…なの…? 秋子は顔を歪めながら名雪の方を見上げた。 娘は、口から涎を垂らしながら、母親の口を犯している。 そして、腰を突き出すたびに、名雪の腹が秋子の鼻を弾いた。 すぐにお互いの部分がほのかに赤くなっていく。 …ずちゅ…くちゅ… 「あぁぁぁ…おかあさんのくち…きもち…いい…」 夢見ごこちな顔で、名雪は男根の抜き差しを繰り返していた。 秋子の口の周りは唾液と粘液で、ドロドロに汚れている。 そして、いつしか涙を浮かべながら秋子は名雪を見ていた。 「はぁぁ…おかあさん…とろけそう…だよぉ」 だが、今の彼女はその涙すら、自らを掻き立てる材料に過ぎない。 名雪は暴走した歯車のように、秋子の口へ繰り返し男根を突き入れる。 …ぐちゅ…ちゅぼ… はしたない音が部屋全体に響いた。 しかも、その音は次第に激しさを増していく。 「あぁぁぁ…イッちゃう…イッちゃうよぉ…」 名雪は長い髪を靡かせながら、浅ましく腰を振った。 その度に、秋子の口からは大量の唾液が彼女の服と、名雪の腹を汚していく。 …ビュク 「…ふごぉ…ぉ…」 そして、宣言どおり、母親の口に娘の精液が放たれた。 焼けるような粘り気が秋子の口内に広がっていく。 「がぼぉ……」 秋子は口に詰った汚液を溢れさせながら、困惑した顔を浮かべた。 だが、名雪の勢いは未だ治まる事はない。 「はぁはぁはぁ…おかあさん…零しちゃダメだよぉ…」 そう言いながら、彼女は秋子の口から零れる精液を手で掬い取ると、そのまま 母親の顔に塗りたくった。 …ぴちゃ…くちゅ… 秋子の顔があっという間に、半透明の粘液に染まっていく。 その量も半端ではなかった。 まるで大勢の人間に浴びせられたかのように、彼女の顔は照り光っていく。 「…ぐぼぉ…ほぉ…ふぁめぇ…」 秋子は汚されていく感覚に声を上げたが、情けない音として響くに過ぎなかった。 名雪はその光景を楽しそうに見ている。 「はぁ…はぁ…気持ちよかったよ…」 「……………」 「続きは…うちでやろうね…おかあさん…。もちろん…あゆちゃんもね…」 「うぐ…ぅ…」 三人は並ぶように真夜中の道を歩いていた。 「…うぅ…き、気持ち悪いよぉ…」 「な…名雪…、や…止めましょう…こんな事…」 あゆと秋子は頬を赤らめながら、ぎこちない格好で名雪の方を見る。 二人とも同様の感覚に苛まれていた。 そう、あゆと秋子は秘部に人参を捻じ込まれており、それを固定するように ゴムで締め付けられたショーツを穿かされている。 その為、歩くたびに人参が彼女たちの子宮を突き上げるのだ。 しかも、きつくゴムは腰を締め上げ、肌に食い込んでいる。 そして、その人参には紐が通されており、まるで手綱のように名雪が握っていた。 「気にすることないよ、どうせ家に着くまでだよ?」 名雪は全く気にする事ない様子で、その紐を手前に引く。 「ひぐぅ…!!」 「ぁあぁ…っ…」 同時に人参が二人の秘部を刺激し、激しい感覚が体を走った。 身を焦がすような衝撃に腰と膝が震える。 「…ひ…引っ張らないでぇぇ…」 あゆはうっすらと涙を浮かべながら、断続的に襲いくる感覚に情けない声を上げた。 「………………」 秋子も気丈に耐えてはいたが、その表情はかなり弱々しかった。 今にも崩れてしまいそうな。 名雪はそんな二人を見て、更なる高揚感を覚えながら股間を弄っていた。 男根は制服越しに激しく勃起し、既に何度か精を放っている。 そして、溢れ出た精液は名雪のロングタイツを汚らしく汚していた。 それでも決して萎えることはない。 「二人は…まだイかないの?」 名雪は欲情したような甘い笑顔で、再び二人の手綱を引いた。 釣り糸でも引くように強弱をつけながら。 その度に、ショーツに挟まれた人参が秘部をかき回すように動いた。 「あぐっ…ぅ…、だ…ダメぇ…」 あゆは股間に手を当てながら、自分ではどうすることも出来ない刺激に 泣き声を上げる。 流れ出た愛液で、ショーツはぐちゃぐちゃと汚らしい音を立てていた。 その肌に纏わりつく感覚すら、彼女に一層の違和感を与える。 だが、絶頂を迎えるまではいかず、生殺しのような意識に苛まれた。 「…うぅぅぅ…ぅ…」 そして、あゆはいつしか自分が何のために苛んでいるのかすらわからなくなって いく。 目の前にある絶頂への階段と、それに耐えようとする心。 彼女は、無意識のうちに自らのズボンへと手を伸ばしていた。 そして、青い短パンの内側から突き出た部分に手を重ねる。 すぐに体を襲う刺激が何倍にもなって広がっていく。 「…あぁっ…、き…気持ちいい…」 唇の端に、うっすらと涎を浮かべながらあゆはうわ言のように呟いた。 華奢な足は頼りなく戦慄いている。 「…あ、あゆちゃん…!?」 「わはっ、ようやく素直になってきたみたい」 彼女を見た二人は正反対の反応を示した。 だが、あゆはその反応に応える余裕もなく、股間全体を包むように手を這わせて いる。 その度に、少しではあるが肉の擦れる音が闇の中に響いた。 その汚らしい音すら、今の彼女を掻き立てていく。 「…うぅん…、と…止まらないぃ…」 あゆは次第に息を荒くしながら、あさましく指を弾いた。 ここが外ということすら忘れている。 …ブルッ… 「あぁぁぁぁぁぁ………ぁ」 そして、程なく蕩けるような感覚が彼女を襲った。 あゆは二人に囲まれるように、その場に膝を落とす。 ショーツの中では、飛び散った愛液にまみれながらも、秘部はしっかりと人参を 咥え込んでいた。 「…ふぐぅぅ…」 あゆは情けなく道路に腰を下ろしたまま、火が消えたように放心している。 「あゆちゃん、気持ち良さそうだね。でも人参でイッちゃうなんて変態かも」 「うぐぅ…、言わないでぇ…」 名雪はその顔を見て優越感に浸っていた。 あゆは俯きながら、自らの行為に後悔の念を浮かべている。 ……………… だが、再び三人は歩きはじめた。 雪は次第に強くなり、寒さも増している。 だが、誰一人として寒さを感じるものはなかった。 望む望まないに関らず襲いくる快感に、ただ身を晒している。 「今度はおかあさんだよ…」 手綱のように紐を引く名雪は、今度は秋子の紐を重点的に引いていた。 その度に、彼女の動きはぎこちなくなっていく。 「…ぅぅ……ぁ…」 だが、あゆのように欲望に負けてしまう事はなかった。 体を反らすように歩きながら、秋子は必死に絶えている。 名雪は少し残念だった。 「う〜ん。おかあさんすごいね。やっぱり人参じゃなくて…大根の方が良かったかなぁ」 「…うぅ…名雪…やめて…」 彼女は言葉でも母親を貶めながら、男根を扱いている。 だが、そうしているうちに、三人は水瀬家に辿り着いていた。 「あ、でも家に着いちゃったね。じゃあ…おかあさんは私のオチンチンでイカせて 上げるよ」 そして、名雪はそう笑いながら家の扉を開く。 「………うぅ…」 「………………」 あゆと秋子も為す術無く、名雪の後に続いた。 楽しい思い出が詰った家。 だが、そこは、すぐに恥辱と苦痛の記憶に染まっていく。 降り止むことのない雪のように。 次へ |
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