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第1話「悪夢(前編)」





「お疲れ様でした〜」

  外もすっかり日が落ち、店内の灯りが外を照らしはじめた頃、あずさの勤務時間も
終わりを迎えた。

「お疲れ〜」

「お疲れ様でした」

  遅番のバイトたちに声をかけられ、あずさはそれに笑顔で応えると更衣室に
滑り込んだ。

…さて、今日は買い物でもして帰ろうかな…

  そんな事を考えながら、制服を脱ぎてきぱきと私服に着替える。

  しかし外に出ると、その気持ちが一気に揺らいだ。

「…さ…寒い……」

  太陽の恩恵も既になく、ただ木枯らしの吹きつける路上に立ちあずさは思わず
腕を組んだ。

  薄手のカーディガンとセミロングのスカートと言う、ちょっと時期外れの
スタイルで出勤してきた自分が悪いのだが、予想外の冷え込みにあずさは
ちょっと納得が行かなかった。

「…全く…なんで今日はこんなに寒いのよ…」

  ゆっくりと店の前の通りを歩きながら、あずさはぶつぶつと独り言を漏らした。

  そして、いつの間にか近くの公園に足を運んでいた。

  別にここに来た意味はなかったが、寮に戻るか買い物に出るかを迷っている
あずさにとっては、どちらを選択しても移動するのに困らない場所ではあった。

  相変わらず、時折激しくなる風にスカートを捲り上げられそうになりながら、
あずさは他の人の姿の見えない公園をゆっくりと歩く。

「…やっぱりキツイ…今日はやめようっと…」

  やはり寒さには勝てず、あずさは素直に寮に帰る決心をした。

  しかし、その時、あずさを遠目から眺める複数の存在に彼女は気がついては
いなかった。

  あずさは公園から寮へと向かう為に、隣接する雑木林の小道に入った。

  近道ではあったが、外灯もなく雑草が風でざわざわと靡いている。

  相変わらず薄気味悪いところね…

  すぐに交通量の多い道路に出られる距離なのだが、足下の悪さや不気味な暗闇に
戸惑い、思うように進めなかった。

  しかし、ようやく手探りのような状態で半分くらい進んだころ、後から
何かが迫ってくる雰囲気を感じた。

…え……

  あずさはとっさにふり返ったが、まだ暗さに慣れていない目ではその景色の
全てを捉える事は出来なかった。

…誰もいない…よね…?

  そして、気を取り直して再び前を向いた時だった。

「…日野森あずさちゃんだよね…?」

「……え?……ふぐっ……うぅ…」

  背後から自分の名前を呼ぶ声が聞こえたと思った矢先、突然口を手で塞がれる。

  ごつごつとした、固い手の平があずさの口をすっぽりと覆う。

  そしてもう一つの手があずさの腰を掴むと、一気に獣道から草陰に引きずり
込もうと動きはじめた。

「…うぅう…ぐぅ……ぅぅ…」

  突然の状況にあずさは何がなんだかわからなかったが、とにかく体を必死に動かし
抵抗を試みた。

  しかし、あずさを押さえている者の力の方が遥かに強く、あっさりとあずさは
草陰の中に引き込まれる。

…な…なに…??…い…一体…???

  困惑の表情を浮かべながら、あずさは闇の中の者の顔に目をやった。

  しかし、それは顔を完全にスキー帽のようなマスクで覆い、誰であるかを判別する
ことは不可能だった。

  ただ、体格と力からそれは男であると言うことだけは理解できた。

……私…襲われてる……くっ…

  あずさはその先に待ちうけているであろう惨劇をとっさに感じたが、すっかり体を
押さえ込まれ、動く余地はなかった。

  そして、まるで見計らったようにあずさの近くに別の足音が聞こえてきた。

  新手もやはり顔をマスクで覆い、じっとあずさを見つめている。

「へへ…万事うまくいったみたいだな」

「…なぁに、これからが本番だぜ」

  謎の2人は野太い声で不気味に言葉を交わすと、あずさの口を塞いだまま
立ちあがり、嫌がる彼女を挟むように抱えながら獣道を公園の方に戻っていく。

…離して……離してよぉ…

  あずさは心の中で必死に叫ぶが、彼女を抱えた遥かに背の高い男たちは、
慣れたように起伏に富んだ荒れ道を進んでいく。

  すぐに、さっきまでいた公園が見えてきたが、雑木林の切れ目には
一台のワゴンがエンジンをかけたまま止まっている。

  しかもサイドドアは開かれ、3人を迎えているようだった。

  そして、男たちはあずさを荷物でも扱うように車内に放り込むと自らも
乗り込みすぐさまドアを閉めると、運転席の男は車を発進させた。

「…な、何するのよっ!!」

  ようやく口を開く機会を与えられたあずさは、椅子が全て畳まれ
広くなっている車内いっぱいに響く声で叫んだ。

  しかし、男たちは何も答えなかった。

「何とか言いなさいよ、こんなことして、タダで済むと思ってるの?」

  相変わらずマスクを外さずあずさを眺めている男たちに少し不気味さを感じたが、
あずさは気丈に捲くし立てた。

「…資料通りの威勢がいい女だな」

「まぁ…その態度もどこまで持つかな…」

  男たちはようやく口を開くと、一人があずさに向かってゆっくりと近寄って行く。

  もう一人は、助手席に置いてあったバックに手を伸ばしていた。

「…どうして…私のこと知ってるのよ………あなたたち何者…?…いや…
…こ…来ないで…」

  あずさは体を強張らせながら、どんどん車内の端に寄っていく。

  何度か男に手を上げ寄ってくるのを阻止しようとしたが、全く効果はなかった。

「やだ…寄らないで…あっち行ってよぉ…」

  しかし、とうとう行き場を失い口では激しく抵抗するものの、その場で体を
丸めることしか出来なかった。

「さて、準備はいいぜ」

  迫り来る男の後ろではバックからハンディカメラを取り出した男が、あずさに
向けてカメラの照準を合わせていた。

「へへ、そんじゃあ日野森あずさのレイプビデオの撮影開始だな」

  そう言うと、男の手があずさにかかった。

「……イヤっ…ひぃぃ…」

  そして、一気にあずさを押し倒すとスカートを捲り上げ、その豊満な尻に
荒々しくもねちっこく手を這わせた。

「いやぁ…止めてぇ…」

  あずさは恐怖と気持ち悪さに、必死に声を張り上げるが移動する車の中では、
その声が外に届くことはなかった。

  そんなあずさを尻目に男はひたすら尻を揉んでいる。

「柔らかくて揉みごたえのあるケツだぜ」

「…うぅ…ぅ……」

  あずさは何も抵抗出来ない自分が悔しかった。

  やがて、男は無理矢理汗にまみれたあずさのパンティをずり下ろすと、
うっすらと生え揃った陰毛の奥に潜む秘部を露わにした。

「これが、あずさのオマンコか…結構毛が薄いんだな……でも…想像通りの
綺麗な色してやがる…ほれ、アップで撮れよ」

「おぉ、任せておけ。ちゃんと一緒に顔が写ってるアングルも撮影してやるからよ」

  あずさの膝あたりまでパンティを引き下ろすと、男は太股に手をかけ
両側に広げた。

  薄いピンク色をした秘部が完全に男たちの前にさらけ出される。

  そして、カメラはその動きに呼応するようにあずさの下半身を
メモリに焼きつけていく。

「いや…いや…」

  あずさは目を閉じ必死に体をくねらせ抵抗したが、やはり男を振りほどくことなど
叶わず、逆に男たちを燃え上がらせるだけであった。

  すると、男は次にあずさの尻を抱え持ち上げると、彼女の体をひっくり返すし、
四つん這いの状態にした。

「ひぇ…っ……」

「さて、今度はケツの穴を観察してやるぜ」

  男はそう言いながら、尻の肉に手をかけるとあずさの排泄するための穴に
目をやった。

「これまた綺麗な色してるぜ…ちょっと臭うけどな」

「いやぁ…!そんなこと…言わないで……」

「へへ、どアップで撮影完了だぜ、ちゃんと後で皺の数まで調べて教えてやる
からな」

  あずさは恥ずかしくて涙が溢れてきた。

  しかし、男たちはあずさの気持ちなど微塵も考えることなく、今度は秘部に
舌を這わせはじめた。

じゅぷ……じゅく…

「ひぃ…!」

  あずさの下半身に異様な感覚が襲う。

  とっさに起き上がろうとしたが、その不思議な感覚はあずさに力を入れさせる
ことを拒んでいるようで、まともに動くことは出来なかった。

「うぅ…や…止めてぇ…」

  車内の畳まれた椅子に顔を押し付けながら、あずさはただうわ言のように繰り返す。

  もちろん、男は止める素振りも見せず、執拗にあずさの秘所を舐り続ける。

「へへ…だんだん濡れてきたんじゃねぇの??」

  その光景を色々な角度から撮影していた男が嬉しそうに言った。

「あぁ、そうみたいだな……さて…そろそろ本番と行くか」

  男はすっかり赤みを帯びた秘所から口を離すと、自らのズボンを下ろした。

「ひぃあ…嫌っ……ゆ…許してぇ…」

  状況が飲み込めずふり返ったあずさは、自分の肩越しに見える男のいきり立った
男根を目にし思わず震える声を上げた。

  しかし、男は容赦なく男根をあずさの秘肉にあてがうと少しづつ中へ進みはじめる。

…ずっ…ずずっ…

「へへ・・入って行くぜ」

「やだぁ…ぁあ…い…痛い……ひぃぃ…」

  あずさは下半身を襲う痛みに耐えられず、身も蓋もなく叫んだ。

  だが、その叫びも虚しく、男は強引にあずさの秘所に男根を埋没させる。

「やっぱり処女だったか…俺が奪いたかったよ…」

  ビデオカメラを手にしていた男が残念そうに呟く。

「へへっ、どうだ、あずさ…処女を奪われた気分は?」

  勝ち誇ったように尻を抱えている男が笑いながら声をかけた。

  あずさにとっては言うまでもなく最悪の処女喪失であった。

  誰かもわからない男に無理矢理犯され、しかもビデオまで撮影されている。

  あずさは痛みと悔しさで涙が出てきた…。


  しかし、男はその顔すら逃すまいと、しっかりとカメラを向けている。

「くぅ…やっぱり処女マンはきつくていいな…」

…じゅぷ…にゅぷ……

  背後では相変わらず男がさかんに尻を突き立てている。

  結合部は男の唾液とあずさの蜜と鮮血が混ざりあい、その混ざりあった液は
太股を伝わり地面に滴り落ちていた。

……うぅ……どうして……どうして………私がこんな目に………

  そんなことを思いながら、痛みとおぞましさに顔を歪めあずさは
ただ絞り出すように息を漏らすしかなかった。

「さて…さっさと中に出しておくかな」

「よし、たっぷり出せよ」

  男は腰を更に密着させる。

  カメラもその動きに合わせ結合部をアップにしていた。

……どくっ……どぴゅ……

  あずさの膣内に男の種がばら撒かれはじめる。

「くぅ……ぅ………ぐすっ…」

  あずさは体の中に注がれている感覚に絶望の声を上げた。

  その熱い液は、あずさの膣の中を余すところなく汚し、溶け込んでいく。

  やがて、男は小刻みに腰を揺すると、ゆっくりとあずさの秘部から男根を
抜きはじめた。

  しかし、完全には抜かずに鎌首のみを秘部に咥え込ませた状態で腰を止める。

「へへ…出てきた出てきた…」

  男の竿を伝わり白く濁った液が逆流をはじめる。

  もちろん、その光景は余すことなく撮影されているのだ。

  だが、あずさは膣内に射精されたショックで、全く動くことは出来なかった。

……いや……いや………

  ただ、言い知れぬ恐怖に顔を伏せてるだけのあずさ…。

「いい絵が撮れたぜ…でもな…これからがお楽しみだぜ」

「口はもちろん、ケツの穴にだって俺たちのザーメンを飲ませてやるからよ」

  男たちは嬉しそうにさらなる受難を予告したが、当のあずさには反応する
余裕もなく、尻を突き上げた格好のまま溢れ出る涙を滴らせていた。

  やがて、車はゆっくりとスピードを落とすと停車しエンジンが止まる。


  あずさにとっての本格的な悪夢のはじまりだった。





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