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■mission■

 

 

 



第13話「萌芽(3)」









 翌朝、あずさは迎えに来た島野に連れ出されると、彼の車に乗っていた。

 何処に向かっているのかはわからない。

 だが、出勤するよりマシ…と言える状況ではないようだった。

…アダルト…ビデオ…

 あずさは助手席に座りながら、昨日の言葉を思い出している。

 そういった類のビデオは彼女も見た事がある。

 自らとは縁のない世界…。

 そう思っていた。

 だが、まさか自分が出演する事になるとは…。

 そう考えるだけで胸が締め付けられる思いだった。

 何より、一番怖かったのは…理性を保てる自信がなかった事である。

 言われるがままに痴態を演じ。

 耳を疑う台詞を口にするかもしれない。

 しかも、それは否が応でも不特定多数の目に入ってしまうのだ。

 ただでさえ彼女を蔑んでいる同僚たちがそれを見たらどうなるか。

 おまけにそれだけならまだしも…美奈や耕治に見られたら…。

 あずさは不安でいっぱいだった。

「ふふ、何、辛気くさい顔してるんだ?」

 すると、その雰囲気を察したのか、島野がにやりと笑いながら話しかけてくる。

「……いえ…なんでもありません…」

 だが、彼女はとても自らの内心を暴露する気にはなれず、そう言うと首を横に振った。

 少しでも弱みを見せれば、それを逆手に取られる可能性だってあるのだ。

「心配するな。撮影は午後からだからよ。その前に、お前に見せたいものがあってね」

「…え…?」

…何を…見せるの…?

 あずさの疑問を余所に、島野は車を走らせていく。



 しばらく走っていると、いつしか車は港の方に辿り着いていた。

 海には漁船や貨物船が航行しており、埠頭では釣りをしている人の姿が見える。

 のどかな光景だった。

 そんな中を、車は倉庫が建ち並ぶ路地に入っていく。

 殆どの倉庫はシャッターが閉っており、使われているかどうかすらわからない。

 すると、島野は不意に車を止める。

「さぁ、着いたぜ」

「…ここは……?」

 あずさは目の前の倉庫を見上げた。

 シャッターに書いてある文字は掠れてしまって読めない。

…ここに…何があるの…?

 彼女は不安でならなかった。

 何かを見せるとはあくまで口上で、自らが酷い目にあってしまう可能性を捨てきれなかったからである。

 だが、彼女には躊躇する権利はなかった。

 島野に連れられるがままに、彼に従うと後に続く。

 そして、錆び付いたドアから倉庫の中へと入った。

 そこは不気味な静けさと寒さに包まれている。

 別に冷房が入っている訳ではなかった。

 ただ、外の光は遮断され、高い天井に付いたライトだけが広い倉庫内を灯している。

 中には数えるほどしかないコンテナが置かれており、薄気味悪いほどの空間が広がっていた。

 そこを島野はゆっくりと歩きはじめる。

「……………あっ…」

 あずさもとっさに後ろに付いていく。

 一人でここに立っているのが心細くてならなかったからである。

 かれが向かった先は、倉庫の隅にあった一つのコンテナだった。
  
 それは鉄製の頑丈そうな箱で、正面に付いていた扉は半開きになっている。

 だが、彼女の位置からはその奥を見る事は不可能だった。

…ここに何があるの…?

 あずさは得体の知れない恐怖とほんの少しの好奇心を抱きながら、そこへ近づいていく。

 心臓が高鳴っていくのがわかった。

 すると、島野がゆっくりとその扉を開きはじめる。

 鉄製の扉はかなり重そうで、倉庫中に響き渡る重厚な音を立てながら少しずつ横にずれていく。

 そして、コンテナ内がゆっくりと姿を見せはじめた。

「………えっ!?……うそ…っ…」

 あずさはその奥に見えた光景に、信じられないと言った表情を見せる。





「……さ…なえ…さん…?」




 そう、そこにいたのは間違いなく同僚の縁早苗だった。

 彼女はゴムバンドのようなもので目隠しをされていたが、背格好やその雰囲気から彼女であることが容易にわかる。

 しかし、その姿は見るも無惨だった。

 彼女は何も身に付けてはおらず、荒縄のようなもので拘束されている。

 しかも、それによりあずさより遥かに大きい乳房が更に強調され、股間の恥丘も痛々しいまでに盛り上がっていた。

 そして、彼女の鼻にはフックが引っ掛けられ、まるで豚のようにつり上がっている。

「……そ…そんな…」

 あずさは想像もしなかった展開に戸惑うばかりだった。

 昨日の同僚たちの噂では、彼女は結婚するはずだったではないか…。

 だが、こんな惨めな姿を見てしまうとは。

「これが見せたかったものさ。どうだ、驚いたろう?」

 平然と言い放った島野に、あずさは顔を顰める。

「酷い…どうしてこんな事を…」

「早苗さん…これから結婚するのに…」

 そして、彼女の悲痛を代弁した。

「あ、その話、お前も信じてるんだ?」

 だが、彼はあっさりとそう言いながら笑う。

「…ど、どういう事…?」

「そりゃ、俺たちが流した噂だからなぁ」

 島野は訝しがるあずさに真相を話しはじめた。

「こいつも、お前と同じなんだよ」

「すなわち、俺たちの奴隷って事だ」

「………………」

「だけどな、あずさと違って聞き分けがよかったから、少なくとも人に見せつけるような仕打ちはしなかった訳さ」

 淡々と語られる衝撃の真実。

「その代わり、毎晩、俺たちの日替わりオナホールとして、頑張って貰ったけどな」

「で、そろそろ飽きたんで、こうやって転売する事になった…と」

…て、転売…

 あずさはようやく全貌を理解した。

 同時に激しい恐怖が自らを襲う。

 早苗の姿は…彼女自身の行き着く先を暗示していたからである。

「結構いい金になったよ。これで使い込んだ金の穴埋めができるってもんだ」

「これでお前のギャラが入れば、お釣りが来ちゃうな」

 島野は調子に乗っているのか、饒舌に口を開き続けていた。

 だが、あずさは何の反論も出来ない。

 いや、むしろ戦慄を覚えていたのだ。

 早苗に自らを重ねながら。

「さて、そろそろ行くか」

「……………はい…」

 こうして、あずさは倉庫を後にすると、再び車に乗り込んだ。

 彼女の運命を決定づける場所に向かうために。


 




 こうして20分ほど車に揺られていると、島野は再び車を止める。

 今度は高級そうなマンションの駐車場だった。

 どうやら、その一室であずさの撮影が行われるのだ。

 二人はエレベーターに乗ると、島野が7階のボタンを押す。

 他には誰もいなかった。

 いや、それ以前に、このマンションに人が住んでいるのかと思うほど、不気味な静けさに覆われている。

…ポーン

 そして、目的の階に辿り着いても、人影は見えなかった。

 そんな中を、二人はゆっくりと歩いていく。

 705号。

 そう部屋番号が書かれたドアの前で、島野は立ち止まった。

「ここが撮影現場だ」

 彼はそう言うと、すぐにドアノブを回す。

 鍵は掛かっておらず、すぐにドアは開かれていく。

 そして、あずさは部屋の中へと入っていった。

「よぉ、早かったな」

「元気だったか?あずさ」

 すると、中には相馬と長井がおり彼女にそう声をかけると、問答無用でズボンを下ろしはじめる。

「……ひぃ…」

 あずさの前に2本の男根が晒された。

 よく見慣れたグロテスクな肉棒。

 どちらも勃起してはいなかったが、それだけで彼女の心は沈んでいく。

「ほれ、まずは抜いてくれよ。オメェの為に3日も我慢してやったんだからよ」

 長井が下品な声を上げながら、彼女の前に進み出る。

 半ば有無を言わせない迫力だった。

「さぁ、早くしゃぶってやれよ?あずさ」

 相馬の方は余裕ぶっているのか、下半身を丸出しにしたまま長井に奉仕する事を勧める。

「……あぁ…あ…、…はい……」

 あずさは一瞬戸惑いを浮かべたが、先ほどの早苗の姿を思い出すと、ゆっくりと長井に近寄っていく。

 既に酒が入っているのか、かなりアルコール臭かった。

 だが、躊躇してもいられず、そっとしゃがみ込むとそのまま男根に手を伸ばす。

「おっと!」

 しかし、それを急に長井は制した。

「………え?」

「しゃぶる前に何か言う事あるだろ?」

 彼は目を尖らせると、彼女の顔をじっと睨む。

 あずさはその意図が理解出来なかった。

 だが、ただでさえキレやすい長井を怒らせたくない一心で口を開く。

「…あ…あの…ち、チンポ…しゃぶらせて…いただきます…」

 彼女は頬を赤らめながらそう答えた。

 まごついてはいたが、気が入っていない口調ではない。

 それはあずさなりの努力だった。

「……ニィ」

 長井は口を釣り上げて笑う。

…よかった…

 あずさはその反応に安堵した。

 だが、次の瞬間。

「そうじゃねぇだろう!!!!!!このバカ女!!!」

「…………ひぃぃ!!」

 もの凄い怒号が部屋に響いた。

 長井は拳を突き上げて怒っている。

 あずさには何がなんだかさっぱりわからなかった。

「テメェ!久しぶりだってのに俺のチンポに飢えてねぇってのはどういう事だ!?コラァ!!!!」

「待ってましたとか、飢えてましたっていうのが普通じゃねぇのか!!!」

 今にも掴みかかりそうな勢いで長井はたたみ掛けるように怒鳴り続ける。

 もちろん彼女はそんな教えを受けた覚えはなかった。

 だが、あまりの迫力にあずさは飲み込まれている。

「…うぅう…も、申し訳ありません……っ…」

 彼女はとっさに土下座していた。

 頭を床に擦りつけるよう、必死に許しを請う。

「ふざけんな!!謝ってる暇があったらさっさとやれ!!!」

「……はいぃぃ…」

 あずさは完全に放心したまま、再び男根に向き合うべく長井の足に縋った。

「バカ野郎!!」

…ガシッ

「…ひぃぁあ…っ…」

 だが、すぐさま彼は足を振り上げると、彼女をはじき飛ばす。

「テメェ、奴隷の分際で俺の足を掴みやがったな…!許さねぇ…ぶっ殺してやる!!!」

 長井は完全に本気だった。

 そのまま一直線にあずさに飛びかかろうとする。

「バカっ!、落ち着けったら」

「お前…なにやってんだよ…」

 しかし、さすがにそれは相馬と島野によって阻止された。

 半ば呆れたように長井を取り押さえる二人。

「離せ…離してくれよぉ!…こいつ…許せねぇんだよ…!!」

 だが、彼はまるで子供のように情けない声を上げながら地団駄を踏んでいた。

「……うぅ…ぐすっ…」

 あずさは余りの恐怖にその場で泣きじゃくる。

 身体は無意識に震え、頭は真っ白のままだった。

 しかし、程なく彼女は再び長井の前に立たされるのだ。

「…ほら…もう1回チャンスをやるぜ」

 彼は先ほどの態度が嘘のように落ち着きを取り戻していた。

 あずさの眼前には萎えた男根が垂れ下がっている。

「……うぅ…ぅ…はい…ぃ…」

 失敗は許されなかった。

 彼女は自分のしている行為の惨めさすら忘れ、ゆっくりと男根へと顔を寄せる。

「…あぁ…長井様のチンポ……、こ…この…チンポに…私は…飢えておりました…ぐすっ…」

 涙が溢れてくるのがわかった。

 だが、それすら危険な要素を含んでいる。

 あずさは必死に涙を抑えながら、言葉を続ける。

「…ですから…どうか…しゃぶらせて下さいませ…」

「ダメだ…もう1回」

 しかし、拙い話し方が気にくわなかった長井は言い直しを命じた。

「…はいっ…私は長井様のチンポに飢えておりました…ですから…どうかしゃぶらせて下さいませ…」

 あずさは今まで以上に心を込めてそう言った。

 傍から見れば、涙を流しながら男根を嘆願する少女にしか見えない。

 そんな光景だった。

「へへっ、よししゃぶっていいぜ」

 長井は満面の笑みを浮かべると、腰を突き出してくる。

 否が応でも、生暖かい男根はあずさの頬にめり込んできた。

 彼女はそれを慎重に手に取ると、ゆっくりと扱きはじめる。

 男根が固さを帯びていくのがはっきりとわかった。

 そして、彼女は次第に反り返っていく男根に舌を這わしていく。

「…はむぅ…じゅる…ちゅく…」

 それはあずさの口内で更に勃起していった。

……うぅ…

 彼女はその変化に背筋が寒くなるものを感じながらも、しきりに奉仕を繰り返す。

 丹念に竿を舐め、亀頭の裏まで満遍なく舌を挿し込む。

 口の中に、汗と汚れの味が広がっていった。

 何度味わってもおぞましい感触。

 しかし、しゃぶればしゃぶるほど、彼女の下半身はゆっくりと疼きはじめるのだ。

…あぁ…垂れて…来てる…

 愛液が花弁から漏れる感触が伝わってきた。

 しかし、それを悟られたくなかった彼女は、少しでも気を紛らわすため更に舌の動きを早めていく。 

「…くちゅ…ちゅぷ…ちゅぱぁ…」

 生々しい音が部屋中に響いていた。

「…へへっ、テクの方は文句ねぇな。よし、今度はパイズリしてみろよ」

 その責めに満足していた長井は次の恥辱をあずさに促す。

「…ふぁ…い…」

 あずさは男根を咥えたまま、スカートの中からトレーナーを引き上げていく。

 そして、そのままたくし上げはじめた。

 露わになっていくあずさの腹。

 すぐに、そのたわわな膨らみまでもが、男たちに晒されていく。

「へへ、いつ見ても綺麗なおっぱいだな」

 その横で、相馬が感心したように声をかけた。

 だが、あずさには恥ずかしがっている余裕はない。

 長井を怒らせないため、一刻も早くパイズリをしたかった。

 それは彼女の心までもが蝕まれている証拠である。

 こうして、あずさは完全に乳房を剥き出しにすると、片膝をつくような体勢を取った。

 乳房の正面に男根が来ている。

 彼女はそれに近づくように迫ると、そのまま男根を二つの膨らみで挟み込んでいく。

 その肉棒の熱と、絡みついた自らの唾液がひんやりと伝わってきた。

「……あぁ…」

 あずさはその感触に悩ましい声を漏らしながら、そのまま男根を乳房ですっぽりと覆う。

 そして、上下に扱きはじめた。

…にゅぷ…ぐゅぷ…

 動くたびに、唾液が擦れ汚らしい音を上げる。

 しかも、それに亀頭の先端から漏れ出ている粘液が混じり、その音は次第に大きくなっていくのだ。

 もちろん、彼女の動きが早くなっている為でもあった。

「おぉ…柔らけぇ…」

 長井はその乳房の感触を余すところなく感じていた。

 あずさに躊躇がない分、その乳房のポテンシャルが十二分に発揮されていたからであろう。

 彼女も必死だったのだ。

「…はぁ…ぁ…もっとだ…もっと早く扱くんだ…」

 だが、それでも彼は更に動く事を要求する。

「…は…はい…」

 あずさもそれに応えていた。

…じゅぽ…ちゅく…じゅ…じゅ…じゅ…

 唾液と粘液をローション代わりに、まるで秘部を貫いているかのように男根が乳房を犯している。

「よ…よし、いっぱい出すぜっ」

 そして、それは程なく限界を迎え、長井はそう言うと彼女の頭を抱えた。

 それにより頭を下げられたあずさの眼前には、出入りを繰り返している亀頭がはっきりと見える。

…びゅく…びゅるる…

 程なく、まるで水鉄砲のように、白い精液が吹き上げはじめた。

 それは逃げ場のないあずさを襲うと、目や鼻に容赦なく飛び散っていく。

「…ううぅ…」

 量も尋常ではなかった。

 瞬く間に彼女の端正な顔は、精液によって汚され、ベトベトに染まっていく。

「…へぇ…ぇ…気持ちよかったぜ…」

 長井は全てを出し終えると、彼女のトレーナーで男根を拭った。

「…………………」

 あずさはそれを黙って受け入れる。

 精液の熱さに、しっとりと股間を湿らせながら。




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