第16話「萌芽(6)」 「ふぉふぉ、怖くないけんの。すぐに気持ちよくなる」 執拗なまでに花弁を亀頭の先端で掻き回しながら、鍋はあずさの尻に手を回していく。 固くゴツゴツとしたいやらしい感触が彼女に伝わってきた。 しかし、今のあずさはそれに驚く余裕はない。 神経は意識していないにも関わらず、秘部に集中している。 まるで溶けてしまいそうな甘い感触。 それが中年の男根から嫌でも伝わってきた。 ……うぅ…… …どうして…どうして…こんな風になるの…? あずさはその淫靡な感触に戸惑いの色を浮かべるが、それを冷ます方法を見つける事は出来ない。 秘部はただひたすら亀頭に絡みつき、熱い愛液を滴らせている。 だが、それでも男は淡々と先端のみで彼女の花弁をなぞっていた。 ……あぁぁ……… …も…もう……… …いやっ……ダメ…… あずさは延々と続く感触に、一つのおぞましい考えを浮かべると即座に否定する。 そう、それはこの醜い巨根を自ら秘部へ導きたいという欲望だった。 それは、あずさが少し腰を落とせば、すぐに実現する事でもある。 だが、それだけは出来なかった。 カメラはもちろんの事、大勢の男たちにまで今の姿を見られているのだ。 そんな中、自ら男根を咥え込むために腰を落とせば、名実ともに淫乱である事を示してしまう。 そうなってしまった時、あずさはもう二度と引き返せないような気がしたのだ。 だから、どうしても耐えなければならない。 …ちゅぷ…くちゅ… 「……ひぃぃ…」 しかし、鍋の責めは飽きることなく続いていた。 彼は決して急ぐことなく、秘部の表面をその長さに相応な亀頭で往復を続ける。 ときおり距離を置き、不意に花弁の外側を刺激し、再度中央に移動すると先端の肉芽を突く。 とても慣れた動きだった。 「……はぁ……はぁぁ…」 その動きに、あずさはいつしか息を荒くしながら困惑している。 既にその瞳は虚ろで、見ている側にもその切なさがはっきりと受け止められた。 島野や相馬も、その効果的な責めに急かす事も出来ず、完全に傍観者となっている。 ……うう…もう…我慢出来ない… …でも……でも……… あずさは神経が焼き切れそうな感触に、気が狂いそうな気分だった。 だが、有無を言わせず愛撫は続いていくのだ。 いや、それどころか次第に激しさを増している…そんな気さえしている。 しかも、最初は干からび乾いた感触しか受けなかった尻に回されている手も、いつしかねっとりと汗を帯びはじめ、吸い付くように絡みついていた。 そして、秘部の刺激に合わせるように尻を撫で回されると、それすら快感となってあずさの体に流れていく。 ……ううううう……もう…ダメ…!! 「…はぁ…はぁぁ…もう…我慢出来ないっ…」 あずさはそう呟くと、ゆっくりと腰を下ろしはじめた。 秘部は男根にしっかりと絡みつくと、まるで口で咥えるかのようにそれを飲み込んでいく。 同時に痺れるような快感があずさの体を走りはじめる。 …あぁぁ…そう…これ…これなのぉ… もう彼女に理性はなかった。 ただ男根を挿入したくてたまらない、発情期の猫にも劣る女になっている。 「……あぁぁぁ…入ってる…すごい…太いのぉ…」 あずさは焦点の合わない瞳を浮かべながら、次第に秘部へ食い込んでいく野太い男根を感じていた。 既にカメラや大勢の視線など感じる事はない。 ただ、自らの快感を欲する事だけを求めていた。 男根は想像以上太く、なかなか奥へと入っていく事はなかったが、それでも必死に腰を振りねじ込んでいく。 その度に彼女が欲していた快感が、激しい波のように押し寄せてくる。 「…すごい…こんなチンポ…初めてぇ…」 スカートをたくし上げたまま、あずさは幸せそうな声を上げた。 結合部ははっきりと晒されている。 その巨根に秘部は限界まで広がり、愛液を垂れ流しながら真っ赤に充血していた。 しかも、それは彼女の腰の動きによって、次第に埋まっていくのだ。 よくあんな太いものが平然と入っていくものだと、周りを囲んでいる男たちは驚きの声を上げている。 まさに女体の神秘というものであったが、あずさの日頃の鍛錬の賜であった事は間違いなかった。 こうして、あずさは中年の男根を全て秘部に収める。 「…あぁぁ…全部入った…」 まるで呆けたようにその感触を口にするあずさ。 もう演技などではない。 紛れもない彼女の本性だった。 すると、それを見計らったように傍観していた数人の男たちがあずさの周りへ歩を進める。 皆、パンツをずり下げ男根を剥き出しにして。 ただでさえ男臭い部屋に、更に強烈な悪臭が放たれていく。 しかも、どの男根も事前に洗ってはいないのだろう、竿や亀頭の裏側にははっきりと汚れが見て取れた。 「……あぁぁ…」 だが、あずさにはそんな事は関係なく、ただとろけたような顔で目の前に突き付けられた怒張に目移りをしている。 もちろん、その間も腰の動きは休まる事はなかった。 そして、男たちはそんなあずさ目がけて男根を扱きはじめるのだ。 どれも、先ほどのあずさの仕草や言葉に限界まで勃起している。 男たちの顔も欲望に取り憑かれたような雰囲気だった。 それも当然だろう。 目の前には顔を精液で汚した、淫靡な表情を浮かべるウエイトレスが座っているのだ。 しかも、股間に野太い男根を突き挿しながら。 「……あぁぁ…出ちゃう…ぅ…」 あずさの顔に向けて扱いている男が情けない声を上げた。 「…うふ…出して…いいよ」 すると、あずさはそんな彼に優しく答える。 もう、恥じらいなどは何処にもなかった。 ただ秘部から湧き上がるかつてない快感に満たされているだけだった。 そして、それが彼女を包めば包むほど、異常な意識が湧き起こってくるのだ。 「…いっぱい…出して…汚して…ね…」 そう、それは堕落願望に他ならなかった。 「……あぁぁぁ…」 …どぴゅ…ぴゅるるる… あずさの表情に男は限界を迎えると、溜まっていた精液を容赦なく顔にぶちまけていく。 それは先ほど顔に放たれ、渇きかかった汚液を上書きするように彼女の顔全体に飛び散っていった。 「…俺も出る…」 「…あぁ…僕もっ…」 しかも、ほぼ同時に他の二人も射精をはじめる。 精液は彼女の顔の上でミックスされ、どろりとこびり付いたまま肌に染みこんでいく。 「……ふぁぁ…いっぱい…出てるぅ…」 あずさはその感触を感極まった顔で受け止めていた。 手はスカートを握っているため男根を握る事は出来なかったが、彼女はまるで感謝の気持ちと言わんばかりに、その射精したばかりの男根へ舌を伸ばす。 そして、飛ぶ事が出来ず亀頭の割れ目に雫となっていた精液を優しく舐め取っていくのだ。 「……あぁ…気持いい…」 「俺も…頼むよ…」 「ぼ、僕にもっ…」 すぐに他の男たちも同様の行為を求める。 「…うん…いいよ…」 あずさは悩ましく腰を動かしながら、嫌な顔一つせず、それに応じた。 まるでミルクを舐める仔猫のように。 「…おおおおおぉ…」 その仕草に、順番を待っていた男たちから歓声が上がる。 そして、今の男たちを押しのけるように、新手があずさの前に立ちはだかるのだ。 もちろん、どの男も男根は天を突いている。 「…いっぱい…出してね…」 あずさはそれを荒淫な表情で受け止めた。 こうして、彼女はひたすら巨根に腰を振りながら、男たちの射精を浴びていくのだ。 彼らはそれだけが目的であるかのように、あずさに向かって精液を吐き続けた。 顔はパックでもしたかのように白く染まり、糸を引いた精液がドロドロと垂れ下がっている。 しかも、顎や鼻の頭からは絶えず精液が滴り、いつしか剥き出しにされていた乳房の谷間に池が出来ていた。 もちろん制服にも容赦なく精液がぶちまけられ、肌がはっきりと透き通っており、髪や太股も精液に濡れ、まるで風呂上がりのような様相を見せていた。 乳房にも満遍なく男根を押し付けられ、乳首の先からは母乳のように精液が垂れ落ちている。 それをあずさはうっとりと受け止めているのだ。 「…あぁ…気持いい…もっともっと…汚してぇ…」 彼女はリズミカルに腰を振りながら、ペースが落ちてきた男たちに顔を向ける。 既に大多数は2回射精しており、半数近くは精液が溜まるのを待っている状態だった。 彼女自身も、鍋の巨根により数え切れない程、気をやっているのだが欲望は留まるところを知らないでいる。 「くそっ…なかなか出ねぇな…、おい、お前の口でイカせてくねぇか?」 そんな時、あずさの顔の前で3度目の射精を試みていた男が、ふとそんな言葉を口にした。 本人的にはダメ元といった感じなのだろう、あずさに返答を求める素振りもなく、ひたすら男根を扱いている。 「うん、いいよ」 「…え!?」 すると、あずさはそれに素直に応じると、突き出された男根を咥えはじめた。 手を使えないためなかなか口に収まらなかったが、男が腰を突き出してきたので、彼女はそれを根元まで咥え込む。 熱いほどの感触が口全体に伝わってきた。 「…あぁ…あったけぇ…」 それは男も同様のようである。 あずさはそんな男根を吸い込むようにしゃぶりはじめた。 …ちゅぷぅ…くちゅぅ… 生々しい唾液の音が部屋中に響いていく。 澱みのない自然な動きだった。 「…うぅ…あっさり出ちまいそうだ…」 男はすぐに弱音を吐くと、あっさりと轟沈する。 量はさほどではなかったが、その独特の粘液はあずさの口内へと吐き出された。 「…ちゅぷぉ…じゅるるぅ…」 彼女はそれをゆっくりと吸い上げていく。 半ば本能の動きだったゆえに、それはいっそう淫靡さを伴っていた。 精液に満たされながらも真摯に奉仕するあずさ。 「…つ、次は俺だ!!」 「バカ野郎、俺が先だぞ」 それは終わりかけていた宴を再開させるには十分な破壊力を示していた。 先ほどまで精液をかけるためにあずさを囲んでいた男たちは、今度、彼女に男根を奉仕させるために囲みはじめるのだ。 「……あはぁ…みんな舐めてあげるから…喧嘩しちゃだめよぉ…」 あずさもそれを待ち望んでいた。 「…じゃあ…チンポ舐めますねぇ…はむぅ…」 秘部から湧き上がる快感に酔いながら、彼女は延々と男根を咥えはじめる。 長いもの、短いもの、皮を被っているもの、太いもの… 様々な種類の男根をあずさはひたすら味わい続けた。 もちろん、どんなものであれ、彼女はえり好みはしない。 射精さえすれば、何でもよかったのだ。 自らを惨めにさせてくれれば、それでいいのだ。 彼女は秘部を埋め尽くす男根の快感と、心を蝕む被虐の快感に全てを委ねていた。 男たちの要求は絶対なのだ。 尻を向けられれば肛門と濃密なキスを交わし、小便をぶちまけられれば全て飲み干した。 唾や鼻くそすら口で受け止めていくのだ。 しかも、それは余すところ無くカメラで撮影されている。 それもまたあずさを燃え上がらせる重要な要素だった。 「…ふぐぅ…ふぁぁ…おぅ…」 こうして、全ての男が彼女に飽きた後も、あずさは未だ射精することなく自らを貫いている中年の肉体に隷従している。 しかし、その姿は見るも無惨なものになっていた。 あずさは頭に男のパンツを何枚も被さられ、口にも股間の部分が中に入るようにブリーフを咥えされられている。 しかも、絶えずそれを舐める事を命じられていた。 鼻には何人もの男たちの鼻くそを詰め込まれ、惨めに鼻水を垂らしている。 そして、乳首にはどこから持ってきたのか洗濯ばさみが挟まれており、乳房本体には口紅で「マゾ」と大きく書かれていた。 それでもあずさは、全く恥じらうことなく忠実に小便のこびり付いたブリーフを舐めながら、腰を振り続けているのだ。 ひたすらビデオに焼き付けられながら、その痴態を晒している。 もう考える事はとっくに放棄していた。 今のあずさには快楽だけが全てなのだ。 「ふぉふぉふぉ、すっかり別人じゃの」 「…ふごぉ…ふぃ…じゅる…はむぅ…」 鍋の蔑みの声すら誉め言葉に聞こえてくる。 「さて、儂も出さして貰うかの…。やりまくってるわりにはなかなかのマンコじゃったな」 男はこの時はじめて腰を動かしはじめた。 「…ふぉごぉぉぉぉ…おぉ…」 すると、体を激しい満足感が駆け抜けていき、あずさはあっさりと絶頂に達する。 …すご…い…すごいの… 彼女はブリーフをしゃぶりながら、譫言のように気持ちよさを反芻していた。 だが、鍋はそんなあずさに構うことなく、激しく腰を振り続けている。 …ダメ…っ…激しすぎる…それじゃ…また… たった今、絶頂を迎えたと言うばかりなのに、あずさの体はすぐに次の波を迎えはじめていた。 しかし、それがわかっていても彼女はその動きに合わせるかのように、腰を振っていくのだ。 我慢という言葉は今のあずさにはない。 「ふぉふぉ、では出すかの」 「……ふぁぁ…ぱぁ……ぁぁあ…来てぇ…いっぱい出してぇぇぇ…ま…また…イっちゃうの……、…でも…いっぱい出して欲しいのぉ…お願い…しますぅぅぅぅぅぅぅぅ…」 あまりの快感に、あずさはブリーフを口から落とすと、溜まっていた感情を一気に吐き出した。 それは外まで聞こえるような心の底からの叫びだった。 …びゅく…どぴゅ… あずさの願いを叶えるかのように、鍋はその巨根に見合った大量の精液を彼女の膣へとぶちまけていく。 「……あぁぁ…すごい…あったかいの来てるの…うあぁぁ…ダメ…もう…い…イクぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……ぅぅ!!!!!!」 あずさは、再び快楽の果てに辿り着きながら身も蓋もなく叫んだ。 そして、そのまま意識を失っていく。 ただ、めくるめく快感に溺れながら。 こうして、あずさの初めてのビデオ撮影が幕を下ろした。 我に返った時、彼女は自らの姿をどう思うのか。 それはあずさにもわからなかった。 第17話へ
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