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■mission■

 

 

 



21話 剪定(5)




 あずさが研修に入って2週間が経過していた。

 世間では一足早くクリスマスの準備がはじめられており、飲み屋や風俗ばかりのこの地域でもそんな気配を感じる事が出来るように
なっていた。

 もっとも、あずさにはその雰囲気を楽しむ余裕もなく、男に奉仕する毎日を送っている。

 だが、心も身体もそれほど疲弊してはいなかった。

 それも全て、伊三に染まってきているからであろう。

「ただいま戻りました」

 あずさはアパートに戻ると玄関に腰を下ろし伊三に頭を下げる。

 これが二人の間でルールにはなっていたが嫌々ではない。そればかりか、伊三にひれ伏す事でこの家に住まわせてもらっているとい
う感謝の気持ちすら湧いてくるのだ。

「ふぉふぉ、早かったの」

「はい、伊三様をお待たせする訳にはいきませんから」

 挨拶を済ませたあずさは、すぐに男の元に身を寄せる。そして、横になっていた彼の下半身に手を伸ばした。

「……あん」

 ズボンの上から男根を弄る少女。

 その愛撫によって、肉棒が熱と固さを帯びていくのがわかる。

「うふっ」

 あずさはその変化を楽しみながら、しきりに指と掌で股間を弄っていく。それによって男根はますます固くなり、ズボンの上からで
も形がわかる程になっていた。

――あぁん……どんどんおっきくなってる。

 その感触に高揚しながらあずさは上着を脱ぎ捨てた。

 露わになる膨らみ。それはほんのりと紅潮しており、乳首は明らかに固くなっている。

「ご奉仕させていただきます」

 彼女は伊三と互い違いになるように身体を倒すと、そのまま彼の股間に顔を埋めるのだ。

「ふぁむ……じゅる」

 眼前に迫る肉棒に舌を這わせるあずさ。

 伊三は少なくとも1週間は風呂に入っていないため、むせ返るような悪臭が漂ってきたが、彼女は躊躇する事はなく自らの唾液で染
め上げていく。

「ちゅぷ、くちゅ……」

 奉仕は休みなく続いていた。

 あずさは毎日の奉仕によって伊三の感じる部分を熟知しており、そこ中心に舌を這わせる。しかし、決してワンパターンにはならず、
常に反応を窺いながら男根を責め上げるのだ。

「ふぁぶぅ、じゅるる……ふぁぁ、素敵」

 天を衝く肉棒へ愛おしそうに頬ずりを繰り返す少女。一方的な奉仕にも関わらず、気持ちは高揚し身体も次第に熱くなっていた。

「……じゅる、くちゅ、きゅぷ」

 そんな意識があずさの口戯を更に大胆にしていくのである。

 愛撫は玉袋まで及び、そのおぞましい皺の間にも舌が届くと絶え間なく唾液を擦り込んでいた。

「ふぉふぉ、すっかり上手くなったの」

 伊三は満足そうに奉仕を受け入れながら、自らもあずさの乳房を揉みはじめる。

 その二つの膨らみは既に汗ばんでおり、そこへ固い男の手が容赦なく食い込むのだ。

 柔らかさを感じるためだけのような強引な手つき。しかし、今の彼女には十分過ぎるほどの思し召しであった。

――ああぁん、気持ちいいの……。

――もう……我慢出来ない……。

「なんじゃ、もう我慢できんか?」

「はい、早くおチンポ欲しいです……」

「なら、今日はバックからしちょるけん」

「はいっ」

 あずさはすぐに伊三に尻を向ける。

 突き出された秘部は愛液が垂れ落ちるほどに濡れており、花弁は真っ赤に充血しながらヒクヒクと脈打っていた。

「ふぉふぉ、相変わらずエロいマンコしちょるの」

「あぁん……伊三様のおチンポのおかげです」

「ふぉふぉ、言ってくれるのぉ」

 男は満面の笑みを浮かべながら尻を抱える。

 あずさもそれに合わせるように両足を広げ、伊三が貫きやすいような体勢を取るのだ。

 すぐに秘部を掻き分け埋まってくる肉棒。

「はぁぁ……おチンポ、来るぅ」

 あずさはその感触に歓喜しながら、少しでも奧に男根を招き入れようと努めた。

 既に膣内は伊三の肉棒にフィットしはじめており、野太い竿が簡単に格納されていく。しかも、最も深い場所を満たすのは彼だけで
あり、その事実が彼女をますますのめり込ませている。

 島野はもちろん、1日に数え切れないほど交っている客たちにも届かない領域。

「あぁぁぁはぁ……いいのぉ」

 あずさは伊三でなければ味わえない快感を抱きながら、しきりに尻を振り続ける。

「ふぉふぉ――そうじゃ、いいものを見せてやろうかの」

 すると、彼は床に置いてあったリモコンのスイッチを押した。

 それはDVDレコーダーのものであり、これまで何も映っていなかったテレビに映像が表示される。

 映っているのは天井であろうか、ホームビデオで撮影したような粗い走査線が画面を流れていた。

 やがて、それは別の光景を捉える。

「え?」

 あずさの視界に飛び込んできたのは女性の局部のアップであった。

 上下から男根に貫かれ、秘部と肛門を濡らす姿。

 女性が誰であるかはわからない。一瞬、自分かとも思ったが、この下半身は余りに毛深すぎるのだ。

 陰毛は花弁の周囲を満たし菊門にまで及んでいるのがはっきりとわかった。しかも、小陰唇も肥大しており、年上の女性である印象
を受ける。

 そんな二つの肉穴を肉棒が休む事なく抉っていた。

 男の身体が密着しているため、女性の顔を窺う事は出来ない。僅かに見える髪の毛からロングヘアの持ち主である事だけはわかった
が、その辺りが精一杯である。

 そもそも、これがあずさの知っている相手とは限らないのだ。

「出すぜ!」

 そんな中、男の声が響くと2本の男根は女性の身体に密着する。

 肉穴も拒む事はなかった。

 程なく肉棒は小刻みに震え、溜め込んだ欲望を膣と直腸へ送り込んでいくのである。

 大量の射精。その事は秘部と肛門から逆流する白い体液が物語っていた。

「……ひぐっ」

 また、その衝撃によって、女性は短く息を漏らすと絶頂を迎えるのだ。

 僅かに強張り、その後――力の抜けていく下半身。その反動で更なる精液が逆流していた。

「はぁ……はぁぁ、ぁあ」

 あずさはその映像によって、自らの気持ちが昂ぶっているのがわかる。

 二穴に放たれる精液の衝撃――それが脳裏を過ぎったからであった。

 その時、画面の向こうでは男根が引き抜かれると、その奧にいる女性の顔が露わになる。

「……う、そ……」

 あずさは目を疑った。

 姿を見せた女性はマネージャーの涼子だったのである。眼鏡こそかけていなかったが、見間違う筈もない。

 彼女は肩で息をしながら、秘部や肛門を隠す素振りもなくカメラに痴態を晒していた。

 今もその穴からだらしなく漏れる蜜と種。

「ど、どうして?」

 あずさは現状が理解出来なかった。

 間違いなく自分を救おうとしてくれていた涼子。その甲斐あって相馬たちの外堀は完全に埋まっていた筈である。

――なら、これは……?

「ふぉふぉ、驚いちょるようじゃが、お主のおかげと聞いとるぞ?」

「そ、そんな?……あ」

 伊三の言葉にあずさは全てを理解する。

 そう、男たちは涼子の酒の弱さと、酒癖の悪さにつけ込んだのだ。

 なし崩し的に身体を奪い、その事実を餌に屈服させる。形こそ違えど、あずさの時と同じパターンであろう。

 だが、唯一違ったのは、彼女がその一翼を担っていたという事である。

「…………」

 再びカメラが動くと、今度は涼子の顔がアップになった。

「ほら、さっさと後始末しねぇか」

 横柄な声とともに濡れた男根がフレームに入ってくる。声の主は長井であり、彼はそれを涼子の顔に押しつけると口で処理を求める
のだ。

「あん、ごめんなさい」

 涼子はすぐに肉棒をしゃぶりはじめた。

「……ちゅぷ、ちゅるる」

 怒張の根元を両手で支え、ねっとりと亀頭を舐る。また、そのおぞましい竿にまで舌を這わせていく。

 まるで肉棒に縋るように奉仕を繰り返す涼子。

 その、消え入りそうな儚さは、快楽に溺れた姿とは違った淫靡さを醸し出していた。

「へへ、俺のチンポは美味いか?」

「はい……とっても美味しいです」

「けけっ、ならカメラに向かって自己紹介してみろよ?もちろん、名前だけじゃダメだぜ?」

「はい」

 涼子は肉棒を握り直すとカメラの方を見る。

「……双葉涼子と申します。先日までPiaキャロット中杉通り店のマネージャーをしていましたが、女であるという立場も弁えず店
長の相馬様と料理長の長井様に失礼な真似をしてしまいました――」

 その声に澱みはない。話し方から見てあらかじめ用意された台詞ではなく、彼女の本心である事が伝わってきた。

 それを物語るように涼子は男根に目を遣ると、うっとりとした顔を浮かべながら舌なめずりを繰り返している。

「その罪を償うため、今はお二人の携帯用肉便器として幸せな日々を送っています。うふっ……ちゅぷ、くちゅ」

 我慢出来ないとばかりに彼女は再び肉棒に舌を這わしはじめた。

「へへへ、ならいつまで俺らの肉便器になってくれるんだ?」

「ちゅぱ、はい――長井様がお許し下さるなら、一生お仕え致したいです」

「くく、それはありがてぇ話だが、今はともかく俺はあまりババァは好きじゃねぇんだよな」

「あん……、お望みとあれば娘を産んでお相手をさせますので、どうか――どうか、これからもお情けを下さいませっ、お願いします……」

 ここまで大人しかった涼子がはじめて取り乱した瞬間だった。

 それほどまでに男に依存している姿。

「くく、言うねぇ。さすがチンポを独り占めしたくて、ライバルを風俗に送り出す女は違うぜ」

 長井は大げさな口調で彼女を詰ってみせる。

――そうだったんだ。

 そう、ライバルとはあずさの事に他ならない。

「…………」

 しかし、あずさに怒りや悲しみが湧いてくる事はなかった。

「うふっ、涼子さん気持ち良さそう。でも、残念でした。私の方がいいチンポにハメてもらってますから……」

 そればかりか、伊三より劣る肉棒で満足している涼子に優越感すら抱くのである。

「あぁん……何発出しても元気なチンポいいのぉ」

 あずさはテレビ画面に映る女に見せつけるように腰を振った。

 膣内を満たす男根は固さ、長さ、太さともに申し分なく、彼女より早く絶頂を迎える事はない。その事実と信頼感が止め処ない快感
をもたらすのだ。

「涼子さん見てぇ、伊三様のデカチンポ……。私、これで毎日いっぱいイってるよ?あぁ……だから私、ここに来て……本当に良かっ
たからぁ」

 あずさは必死にそう叫ぶと、更に腰の動きを早める。

 次第に高まってくるボルテージ。それは、いとも簡単に彼女を絶頂へと導いた。

「あぁぁ……い、イくぅぅぅぅ!!!」

 尻を突き出した格好でオーガズムに達する少女。

 それは彼女の優越感を極限まで満たしていくのだ。

――涼子さん、私……またイっちゃった。

 あずさは心の中でそう呟くと、身体を起こし伊三に抱きついた。

「涼子さんも、せいぜい飽きられないように頑張ってね」

 そして、テレビに向かって冷ややかに声をかける。

 その言葉には尊敬や哀憐の微粒子は存在しない。

「ふぉふぉ、どうやら今晩は大丈夫そうじゃのぉ」

 すると、そんなあずさを見て伊三がそう口にした。

「え?何の事でしょうか?」

 今日はあずさがここに来て初めての休みだったが、その権利を振り回す気など毛頭ない。

「ふぉふぉ、こっちの事じゃ」

 伊三はそう笑うと、自分から腰を振りはじめる。

「あぁん、ごめんなさい。今、気持ちよくします」

 すぐにそれに倣うあずさ。

 もはや、彼の言葉に対する意識は消え去っていた。

「はぁ、はぁ……今度は伊三様もお情けを下さいませ、私も伊三様のザーメンを感じながらイきたいの……」

 こうして、あずさは射精を欲しながら、いつまでも尻を振り続ける。

 画面の向こうの涼子に対抗心を燃やしながら。



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