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■mission■

 

 

 



25話 新世界(2)





 外は雲一つない青空が広がっていた。

 そんな中、Piaキャロットの社員寮である「コーポPia」のベランダでは3人の男が目の前の通りを眺めている。

 そこは駅に続く通りであり、朝という事もあってか人の流れが絶え間なく続いていた。

 また、通学路も兼ねているため、制服姿の若者の姿も見受けられる。

「へへ、思った以上にJCとかJKが多いじゃねぇか」

「まったくだ、俺もこんな場所に住みたいぜ」

「どうだ?お前らも見るか?」

 ベランダの男たちは道行く学生たちを物色しながら少しだけ視線を下に降ろす。

 そう、彼らの足元にはあずさ、美奈、涼子がしゃがんでおり、男たちの肉棒を咥え込んでいたのだ。

「……じゅる」

 あずさは男の言葉に反応を示す代わりに肉棒を深く咥え込む。

 つい数十分前に初めて会った存在。

 だが、命じられれば相手が誰であろうと奉仕しなければならない。

 そんな救いのない状況に虚しさを覚えないと言えば嘘になるが、男根をしゃぶる動きに躊躇はなかった。

 唇を窄め、滑らかに顔を前後させるあずさ。

 口元からは泡だった唾液が溢れ、何一つ身に付けていない肌に垂れ落ちている。

「じゅぶ……じゅぼ、じゅぷ」

 そして、絶え間なく奏でられる口戯のメロディは、道行く人々に届くのではないかと思える程であった。

「いやぁ、凄いッスねこいつら。風俗嬢顔負けじゃないですか」

「こんな女と毎日ハメれて、羨ましいですよ長井さん」

 男たちも辺りを憚る様子もなく興奮すると、室内で競馬新聞片手にビールを飲んでいる長井に声をかける。

 先ほど彼女たちに見せていた横柄な態度とは明らかに異なる媚びを売るような姿は、彼の歓心を買おうとしているのは明白だった。

「へへ、また今度誘ってやんよ」

 長井も満更ではないのか、懐の深いところを見せつけている。

「ひひ、ありがとうございます」

「…………」

 あずさは自分の身が物のようにやり取りされている事に気を重くするが、そんな救いようのない状況にも関わらず身体はますます熱
くなると、この上ない欲望が湧き上がってくるのだ。

――うぅ、ダメ……。

――熱いの欲しい……。

 彼女は勃起した肉棒を根元まで咥えると口内で扱き続けた。

 そのおぞましい膨らみから放たれる汚辱の象徴を少しでも早く導くために。

「けっ、こいつどんだけビッチなんだよ」

「よ〜し、一番イかせるのが遅かった奴は罰ゲームな」

「お、それいいね。ベランダで裸踊りでもさせるか」

「へへ、決まりだな。まぁ、わざと負ける奴もいそうだけど、それはそれでいっか(笑)」

 好き勝手にルールを決める男たちだったが、長井から横槍が入らない以上、それは絶対であった。

「あぁん……頑張っておチンポ様イかせますわ、ちゅぷ」

「美奈にも、とくのーザーメンちょうらい〜ちゅるる」

「あん……私もお口に出して……お願いします」

 彼女たちもその事は理解しており、3人は例外なく男根に媚びを売ると、唾液でふやけた肉棒に更なる愛撫を加えていく。

 皆、罰ゲームを受け入れたくはないのだ。

 もっとも、それは恥辱を拒んでいたからではなく、破廉恥な姿を認知される事によって恥辱を得る機会を失う可能性を恐れていたの
である。

…………

 そんな異様な状態を示すかのように、肌寒い朝のベランダには少女たちの肉の音が響き続けた。

 ごく自然なスキンシップの如く行われるフェラチオ。

 男たちも、腕を組み身体を反らしながら、その極上の責めを受け入れている。

 幸いにも、道行く者がこちらの方に興味を示す事はない。

 だが、あずさたちの視界に入っているのは男の股間と肉棒だけであり、誰かに気づかれてしまうのではないかという不安は常に脳裏
を過ぎっていた。

 そんな危機感が男根をしゃぶる動きに熱を帯びさせるのだ。

「へへ、もう出そうだ。こいつガキのクセにどんだけチンポしゃぶり慣れてんだよ」

 そんな中、美奈の奉仕を受けていた男が呆れたように声を上げる。

「じゅぶ、ぐちゅ」

 今も口いっぱいに肉棒を咥え込む少女。

 その濃厚さは、男の陰毛までもが唾液に濡れている事からも窺えた。

 その上、指でも玉袋を愛撫しており、絶え間なく彼に快感を送り込んでいるのだ。

「くく、なら――こっちは大人のテクって奴だな」

 次に反応したのは涼子が担当していた男である。

 彼女はいつの間にか男根を乳房で包み込み、唾液と汗で濡れた谷間でねっとりと挟み込んでいた。

 その豊満な乳房はあずさよりも一回り大きいサイズで、汚らしい音を奏でながら肉棒に食い込んでいるのがわかる。

 そんな極上の責めに、赤黒く亀頭を染めながら先走り液を垂れ流す怒張。

 どちらも今にも発射しそうな素振りだった。

「……ふぁむ」

 だが、その2人の上を行ったのがあずさである。

 何か特別な事をしている訳ではない。

 それでも、そのうっとりとした表情と卑猥な仕草は男を容赦なくのめり込ませるのだ。

「ほ、ほら――もっと気持ちよくしねぇと出してやらねぇぞ?」

 男は余裕がないにも関わらず強がっていた。

「ふぁ……い、じゅるる」

 するとあずさは指先で竿を弄りながら、丹念に亀頭を舐っていくのである。

「あん、いっぱい出して……お願いします」

 いったん口から肉棒を離すと、上目遣いに男を見ながら舌なめずりを繰り返す少女。

 その純朴さと動きの淫猥さに、男は為す術なく肉棒を震わせる。

「うっ、出すぞ」

「あぁん……すごい、じゅる――ぐちゅぅ」

 あずさは勢いよく噴き上がった精液を嬉々として受け止めると、亀頭の先に唇を重ねた。

 そして、尿道とキスでもするかのように欲望の汁を飲み込んでいくのだ。

――すごく、美味しい……。

 精液を嚥下しながら、あずさは救いようのない快感に酔いしれていた。

 こうなればもう止まらない。

「……ちゅる、あん――もっとぉ」

 彼女は男の欲望を全て嚥下すると、今度は彼の背後に回り込む。そして、その尻に顔を埋め肛門に舌を這わせはじめた。

 まるで服従の意志を示すかのような仕草。

 しかも、男根に指を絡ませ勃起を維持させていくのである。

「くくく、なら今度は俺様のデカチンをマンコにハメてやんぜ」

「あぁん、嬉しい……」

 こうして、あずさは増長する男に媚びを売りながら、下の口での奉仕を心待ちにするのだ。






 ベランダでの狂宴は今も続いている。

 射精競争は美奈も涼子もあずさと殆ど同じタイミングで男を発射させていたため、引き分けという結果に終わっていた。

 従って罰ゲームは形を変えて、全員が受ける事になったのである。

「…………」

 3人はベランダに凭れるような格好で外を見ていた。

 あずさは夏に着るようなピンク色のワンピース、美奈はPiaキャロットのメイドタイプの制服、涼子は寮にある他の住人の部屋を
漁って持って来た牛柄のパジャマを来ている。

 もっとも、それは通りから見た時に認識出来る姿で、実際には胸から下は何も身に付けていないのだ。

 その上、カーテンに隠れてはいたものの例外なく男に貫かれており、僅かではあるが不自然にプリーツが揺れているのが見て取れた。

 そして、先ほどと決定的に違うのは、朝から女3人が特徴的な衣装に身を包んでいるために、否が応でも注目を浴びてしまうという
事である。

 道行く者は老若男女を問わず、その季節外れの洋服やファミレスの制服、奇抜なパジャマに目を奪われると、ある者は驚き、ある者
は赤面し、卑猥な妄想に耽りながら通り過ぎていくのだ。

「どうだ?俺のチンポは?」

 そんな中、あずさの尻を抱えている男がそう尋ねてくる。

 下からではわからないが、同じ目線で見れば結合部は露わになっており、カーテンにはべっとりと愛液がこびり付いていた。

「は、はい……太くて気持ちいいです」

 あずさは少しだけ声を震わせながらも、正直な気持ちを口にする。

 いくら身体が男を受け入れているとはいっても、目の前を歩いて行く人の視線が気にならない訳ではないのだ。

 もしかしたら、自分は破廉恥な顔をしているかも知れない。

 その疑念に打ち勝てる者は皆無であろう。

「はぁ……はぁ、美奈も……気持ちいいですぅ」

 美奈は完全に顔を俯かせると、尻を突き出しながら声を絞り出していた。

 見てわかる程に顔は紅潮しており、今にも喘ぎ声を漏らしてしまいそうなのがわかる。

 だが、そうなってしまえば本人だけでなく、他の2人にまで影響が及んでしまうのだ。

 連帯責任――その危険性はあずさとて例外ではなかった。

「……はぁ……ぁ」

 否が応でも溢れてくる快感。

 しかも、その隣では涼子も口元から涎を漏らし男の責めを甘受しているのである。

「あぁ……ん……おチンポ様、太いのぉ」

 卑猥な言葉を口走りながら。

「おら、もっと喘げや」

「イク時はちゃんと声に出すんだぜ?」

 それでも男たちからは容赦なく罵声が浴びせられ、その響きは1階であれば間違いなく他人に聞かれてしまう類のものであった。

「……ひぃ」

 その恐怖が更にあずさの心を締め付ける。

 だが、身体だけは嬉々として男を受け入れており、秘部は壊れた蛇口にように愛液が溢れさせていた。

 その上、気を抜けば自ら腰を振ってしまいそうな衝動に苛まれるのだ。

「あぁん、ダメ……気持ちいいのぉ」

 あずさは天を仰ぎながら悩ましい声を漏らす。

 今にも崩れ落ちそうになるほど快感に満たされている腰。

 その反動か、尻は先ほどよりも高く付き上がり、カーテンを揺らしながら男の股間に押しつけられる。

 そんな肉の膨らみを弾くように彼は強引に肉棒を突き立てるのだ。

「ふぁぁ……らめっ、ひはぁぁ……イグっ!」

 あずさは咄嗟に口元を抑えながら達していた。

 本能のまま迎えた絶頂。

 そう、身体は「チンポが気持ちいいからイク」という女として当然のサイクルを実践したに過ぎない。

 それゆえ、辛うじて声が通るのは防いだものの、衆人環視の中快感を昇華させた事に何ら変わりはなかった。

 せめてもの救いは例え気づいた者がいたとして、それを公にされなかった事であろう。

「……はぁ、はぁ」

 今もなお、絶頂の余韻に浸りながらあずさは顔を俯かせていた。

 既に新たな快感が湧き上がり、下半身は再び無意識に動き出そうとしている。

 しかも最悪の事態が避けられた事によって、歯止めが利かずのめり込んでいくのだ。

 悲しいまでの女の性(さが)。

「ふふ、あずさちゃん可愛いわねぇ」

 すると、涼子がそう言いながら顔を寄せてくる。

 いちおう、下の人間に気を遣ってはいたようだったが、彼女はあずさの口元に舌を伸ばすと濡れた唇に自分の唾液を上書きしはじめた。

「お姉ちゃんってだいた〜ん」

 そして、反対側からも美奈が顔を近づけると、姉の耳を甘噛みしてくるのである。

 2人とも表情はすっかり弛んでおり、あずさと同様に「マンイキ」した事を意味していた。

 もっとも、彼女と違ってそれを通行人に覚られるような事はなかったが。

「……それは」

「あら、別に責めてる訳じゃないのよ?」

「そうそう、美奈もお姉ちゃんみたいにイキたいけど、ちょっと勇気ないかも……」

「だから、あずさちゃんで憂さ晴らしさせて貰おうかな、って……」

「え? ……ふぁぶ?」

 不意に塞がれるあずさの口元。

 それは涼子が唇を重ねたからに他ならない。また、それぞれの乳首には2人の指が添えられると容赦なく刺激が加えられるのだ。

「……ぷふぁ、そんな……」

 予想外の展開に戸惑うあずさ。

 だが、男の動きも続いており、彼女たちの責めを拒絶する事は叶わない。

 そのため、あっという間に快感がぶり返してくるのである。

 男根から伝わる熱と、涼子や美奈の唇から感じられる温もり。そして、尻に食い込む男の手や、乳首が押し潰されるような痛みすら
快感となって昇華されていくのだ。

「……はぁ、ぁあ……気持ちいい。またイ、イッちゃうの……」

「へへ、せめて俺が出すまで待てよ、メスブタが」

「は、ひぃぃ」

 それでも抜け駆けは許されず、あずさは自らを蔑む男に頷くしかなかった。

「……ひぁぁ……見ないで、私……チンポなんてハメてない――か、感じてないから……」

 しかし、その命令を守るのは容易ではなく、彼女は道行く人々の視線を気にしながら狂ったような快感を内側に溜めていくのである。

――あぁん、イかせて……。

――生チンポで気持ちよくなりたいのぉ……。

「ほら出すぜ!思う存分イケや!」

 男の声と共に放たれる精液。

 それは二回目とは思えない程多く、何度も脈打ちながら膣内へと広がっていくのがわかる。

――あぁあん、イ、イクぅぅぅぅ。

 あずさは堪える事も出来ず達していた。

「……ちゅる、じゅるるる」

 だが、言葉にならなかったのは涼子に唇を塞がれていたからである。

 同じように精を放たれ、女の悦びを感じていた彼女はあずさと一つになる事で声を漏らす事を回避していたのだ。

「ちゅる、ちゅぷ」

 まるで恋人同士であるかのように唇を重ねる2人。

「あぁん、お姉ちゃんこっちもぉ〜」

 すると、すぐに美奈がそこに割って入り、あずさの口を奪った。

「ふぁぶぅ、ひぐ……じゅぷぅ」

 そう、妹も絶頂に達し、それを誤魔化すために姉の唇を求めたのだ。

「あん、今度は私よ」

「ちゅる……、あん涼子さんズルい、美奈ももっといっぱいやるのぉ」

 もっとも、その痴態は通りの人間を立ち止まらせるのに十分なインパクトを有していたが、戯れに水を差すものはおらず、3人はス
リリングな快感を抱きながら飽きる事なく唇を重ね続ける。

 未だ下半身を満たしている男根を味わいながら。




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