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■mission■

 

 

 



26話 新世界(3)





 あずさが出勤したのは午後3時の事だった。

 今日のシフトは午後4時から深夜0時の8時間労働になっている。

 もっともそれはあくまでシフト上のもので、全ては相馬や長井の匙加減一つであった。

 そして、かつては彼女だけが受けていたその仕打ちも、今では店の女性ほぼ全員に適応されている。

「…………」

 彼女は通用口から中に入ると更衣室へと向かう。

 建物内は厨房から漂う料理の匂いに混じり、異様な臭気が漂っていた。

 あずさはそれが何であるか知っていたが、特に気を留める様子もなく廊下を抜けていく。

 その通路も以前とは比べものにならないほど汚れ、道を塞ぐ勢いでボロボロのダンボール箱が積まれていた。

 様々な言語が記された箱には肉や魚、野菜の類が詰め込まれており、常温のまま数日間放置されているため悪臭の半分はここから漂
っているのだ。

 無論、それらはPiaキャロットの料理として提供されるものだったが、仕入れをしている長井ですら中に何が入っているのかを把
握してはおらず、店の金を使い込むため得体の知れない材料で穴埋めをするという信じられない愚行に公然と手を染めていた。

 もちろん、その代償は評判という形で如実に表れていたが、男たちは現状を改める気は毛頭なく最近では食材とすら呼べないものを
使っているようである。

 まさにこの店は経営不振と食中毒のマッチレースという様相を呈していた。

 だが、救いようがないのはこれだけではない。

「…………」

 あずさが更衣室に入ると、男の背中が飛び込んでくる。

 彼はズボンを下ろした状態で肉棒にショーツを被せると自慰に耽っていた。

 また、見るから室内は荒れておりロッカーなどは殆ど全てが物色され、下着や制服が容赦なく床に散らばっている。

 その上、丸められたティッシュに混って使用済みコンドームや浣腸などが幾つも転がっているのだ。

 それらが公衆便所のような饐えた匂いを充満させると、残りの異臭の元になっている。

 しかし、それは目の前の男の仕業ではなかった。

「うぅ、出る……」

 彼は腰を震わせるとピンク色のショーツの中に精を放つ。

 勢いよく飛び散ったそれはロッカーの中に掛けられていた制服にまでかかっていたが、男がそれを気にする様子はなかった。

「お〜、あずさじゃねぇか」

 そればかりか、彼女に気づいた彼は肉棒を隠す素振りもなく振り返る。

「……おはようございます」

 あずさも深々と頭を下げると自らのロッカーの方へ歩を進めた。

 そう、女子更衣室は男子従業員に開放されており、彼女たちはここで行われる如何なる行為に対しても文句を言う事は許されていない。

 もっと極端に言えば、この店で働く女性は男に絶対的服従を誓わされているのである。

 それは勤務時間のみならずプライベートにまで及び、性欲処理はもちろん男子従業員の小遣い稼ぎのため援交をさせられるなど日常
茶飯事な話なのだ。

「ちょうど良かった、後始末頼むぜ」

「……はい」

 それを物語るかのように、あずさは男の元へ歩み寄った。

 彼はかつて彼女の部屋に居座っていた少年グループの1人であり、今ではPiaキャロット中杉通り店の従業員になっている。

 もっとも、特に仕事が出来る訳でもなく、有り余る性欲をぶち撒けているだけだったが、彼女にそれを咎める資格はなかった。

「失礼します」

 あずさは男の前に跪くと肉棒に手を添えた。

 射精した直後とはいえ、まだ十分に熱と固さを有しており鈴口には精液がこびり付いているのがわかる。

「ちゅぷ、ちゅぱ」

 彼女はその亀裂をなぞるように舌を這わせ、粘度の高い汁を舐め取っていく。

「ふぁ……じゅるっ」

 そして、先端を唾液で満たすと、今度は亀頭を咥え込み尿道に溜まった精液を吸い上げるのだ。

 あずさの人生の中で、すっかり習慣になってしまった痴態。

 だが、決してワンパターンになる事なく、男根の反応を窺いながら強弱をつけるなど本能的に男に尽くしている事を示していた。

「へへ、また元気になっちまったぜ」

 こうして、男は再び肉棒を屹立させると、暗に身体を求めるてくるのである。

「かしこましました」

 その意図を察したあずさは、すぐに背中を向け尻を突き出した。

 露わになる秘部と肛門。

 当然、ショーツなどは身に着けておらず、その肉の穴はうっすらと湿っていた。

「なら遠慮なく、へへっ」

 男は何の躊躇いもなく尻を抱え、秘部ではなくその上にある肛門に男根を押しつけるのだ。

「…………っ」

 あずさは少しだけ身を震わせたが、菊門は何の抵抗もなく男根を受け入れていた。

 アナルセックスの経験は彼女の中では少ないとは言え、その数はゆうに3桁を超えており数え切れない男を射精に導いてきている。

 しかも、あずさ自身も身体を熱くすると、その大きめの尻は赤く染まっていた。

「ぁん……」

 そんな中漏れる甘い吐息。

 また、すっかり皺を失った肛門からは腸液が漏れ、肉棒の出入りをサポートしていく。

「へへ、相変わらずあずさのケツはよく締まるぜ」

「ありがとうございます、吉野様のおチンポが逞しいおかげで――すぅあぁん」

 あずさはうっとりとした顔で男に応えた。

 事実、心は早くも快感に酔っており、火照った身体からはねっとりとした汗が噴き出ている。

 その上、いつしか彼女の方も腰を動かすと、尻穴を締め付けながら男根を貪っていた。

「はぁ……ぁあん、おチンポいいのぉ」

 次第に歯止めが利かなくなっていく言葉。

――カチャ

 その時、同僚のともみとユキが更衣室に入ってきたが、あずさの動きが停滞する事はない。

 そればかりか、見られている事に心と身体はいっそう興奮していくのだ。

「はぁぁ、はぁ、お尻気持ちいいのぉ。おチンポぶっとくて締まらなくなっちゃうよぉ……。でもいいのぉ、もっと気持ちよくしてぇ、

ウンチ垂れ流しながら注文とりますからぁ」

 後輩たちの前であずさは浅ましく腰を振り続けた。

「あぁ、ダメぇぇお尻イクぅ、イッちゃうぅぅぅ」

 そして、男より早く絶頂に達する少女。

 その衝撃はすさまじく、秘部からは大量の蜜が糸を引き床に垂れ落ちていた。

 しかし、休む事は許されない。何しろ、男はまだ精を放ってはいないのだ。

「オラ、尻が止まってんぞ」

――バシッ

 彼はそう言うと激しく尻を叩いた。

「あぁん、ごめんなさい。すぐにおチンポ気持ちよくしますぅ」

 あずさはその痛みにすら欲情し、再び肉棒を締め付けていく。

「おチンポ深いの……ホントに戻らなくなっちゃうぅ」

 床に顔を擦りつけ、股下から男を覗きながら彼女はしきりに腰を振り続ける。

 直腸を満たす男根に震える身体。

「へへ、なら出してやっからお前もまたイクんだな」

「ひはぁい、イキます――イキますからぁ、いっぱいおチンポ汁下さいませぇ」

 身も蓋もない様子であずさは射精を求めた。

 そして、肉棒が膨れると同時に絶頂へと駆け上がっていくのだ。

「ひぐぅぅ、あちゅいのでてりゅぅぅぅ、ひ、イっちゃうぅ」

 あずさはだらしなく尻を突き上げると女の悦びを噛み締めていた。

 収縮を繰り返しながら男根を咥え込む尻穴からは、ねっとりとした精液が零れはじめる。

 その汚液は秘肉を濡らす愛液に混じると、床に零れ落ちるのがわかった。

「へっ、勿体ねぇな。終わったらちゃんと舌で掬い取るんだぞ」

「あぁん、はい」

 こうして彼女は舌なめずりを繰り返しながらも、いつまでも男根を締め付け続けるのだ。

 後輩たちに恥ずかしい姿を見せつけながら。







「……ちゃぷ、ちゅぷ」

 男が去った後、あずさは床に零れた精液を舐めていた。

 肛門には肉棒の感触がまだ残っており、それだけでいくらでも破廉恥な行為に浸れそうな気分である。

 そして、男の名残をほぼ全て口に収めた時――

――ペッ

 不意にあずさの顔に生温かい感触が広がった。

「…………」

 それは彼女の前に立ちはだかった者の唾液であり、こめかみの辺りに命中すると頬へ伝い流れている。

 その主は愛沢ともみに他ならない。

 彼女は不機嫌そうな顔であずさを見下すと、何か言いたげな様子で唇を震わせていた。

「…………」

 だが、あずさが何も言うことなく顔を俯かせる。なぜなら、彼女の気持ちが痛いほどわかるからだ。

「……いい気なもんですね」

 すると、しびれを切らしたかのようにともみが口を開いた。

「…………」

「あんたのせいで、どうしてともみたちが苦しまなきゃならないの!?」

 そう言いながら自らの制服のスカートをたくし上げる少女。

 露わになった股間は生まれたままの状態であり、幼い割れ目の奧にはピンク色のバイブレータが埋まっていた。

 その張形はかつてあずさが勤務中に装着していた相馬の肉棒を模したものであり、今ではともみのユニフォームの一部として常に彼
女の身体を焦がしている。

「ともみたちの生活を返してっ、ねぇ! お願いっ」

「ともみっ、落ち着きなさいって」

 自らの言葉に逆上するともみと、それを咎めるユキ。

 ユキとて決して落ち着き払っていた訳ではなかったが、友人が揉め事を起こしペナルティを被るのを防ごうとしているのであろう。

 事実、彼女の股間にも島野のバイブレータが埋まっており、あずさに対しいい印象を抱いていないのは明白である。

「……ごめんなさい」

 あずさはそう言うしかなかった。

 自らが原因なのは疑いもない話だったが、現状を打破する力などありはしないのだ。

「ふざけないで! 謝っても何も解決しないわ」

 ともみはそう言うと自らの股間に埋まっていた張形を引き抜いた。

 そして、それをあずさの秘部にねじ込んでくるのである。

「……ひっ!?」

 突然の展開に戸惑うあずさ。

 だが、その感触は酷く馴染んだもので、彼女の肉壺は躊躇なくバイブレータを咥えるのだ。

「うわぁ、なにこれ? ズブズブ入るんだけどぉ。あんたどんだけ使い込んでたのよ」

 ともみは半ば呆れた様子で声を上げた。

 その言葉に年上を敬うような微粒子は存在しない。

 そればかりか、淫猥な牝を見るような蔑みすら浮かんでいる。

「……お願い、やめて……」

「なに言ってんの? 嬉しいクセに」

「そんなこと……。でも、勝手に外してるところ見られたら……」

 あずさの言葉は逃げ口上ではなく、本心からともみを気遣っての発言だった。

 バイブレータを許可なく外した場合、厳罰に処せられる事になっており、見せしめのために輪姦され、それを裏ビデオとして散蒔か
れた従業員も存在するのだ。

「心配いらないわ。ルール忘れたの?」

「え?」

「性行為の時に邪魔になるなら外していいって」

「ふぁぶ??」

 その時、ともみはあずさの顔に股間を押しつける。

 ねっとりと湿った割れ目からは愛液が滴っており、望まない展開にも関わらず身体が反応している事を示していた。

「ほら、舐めなさいよ? 床に零れたせーし舐めるくらいだから余裕だよね?」

「……じゅる、お願い許して……」

 あずさは口元をベタベタにしながらともみを見上げる。また、ユキの方にも目を向けると現状に歯止めを掛けてくれる事を願った。

「それいいわね、私もやろっかな」

 だが、それは藪蛇以外の何者でもなく、ユキもスカートをたくし上げると恥毛の生えそろった秘部を剥き出しにする。

 そして、痛々しいまでに食い込んだバイブレータを引き抜くと、あずさの肛門にあてがうのだ。

「……やめて」

 彼女は下半身をばたつかせたが、ともみが覆い被さっているため思うように動かない。

 そうこうしているうちに野太い張形が菊門を押し広げるのである。

「ひっ」

 懐かしい程のおぞましさを醸し出しながら肛門に埋まっていくバイブレータ。

 その樹脂製の男根は尻穴から精液を掻き出すと根元まで埋まっていく。

 肉穴は性交後という事を考えても想像以上に緩く、先ほど発情したあずさが望んだように直腸の中身を全て垂れ流しそうな勢いであ
った。

「うわぁ、何でこんなに広がるのぉ?」

「毎日、おちんちん入れてるからでしょ? ホント気持ちわるー」

「じゃあ、これはどうかな?」

 ともみたちは心の底からあずさをバカにすると、どちらともなく身体を密着させる。

 それはレズビアンが嗜む貝合わせという行為に近いものであり、2人はあずさの口の上でそれぞれの秘肉を押しつけあうのだ。

 否応でも伝わってくる秘部の熱さ。

 また、彼女たちが腰を動かす度に愛液が容赦なく飛び散るのである。

「ほら、早く舐めてよ」

「あずささん……しゃぶるの好きだよね?だったら、ほらさっさとやるの」

 ともみとユキはまるで下僕か小間使いでも相手にしているかのように冷たい声を浴びせた。

 普段は奴隷のように男に尽くしている反動である事は想像に難しくない。

「……うぅ、ちゅぷ」

 あずさは止むに止まれず、異様な匂いを放っている花弁に舌を伸ばす。

 2人とも早番で、朝からバイブレータを装着していたためその秘部は見てわかる程にふやけており、かなりきつい体臭が鼻をついた。

 風俗で働いていた時にも風呂に入っていない男の相手をした事はあったが、2人から放たれる悪臭はそれを凌駕する程である。

「どうした〜?舌止まってるよ?」

「早くしないと、そろそろ時間になってしまうんじゃないかしら?」

「…………っ!?」

 ユキの声にあずさは時計を見ると、既に勤務開始まで10分を切っていた。

 厳密な点呼は行われなかったが、いかに彼女といえども遅れればペナルティは免れない。

 どんな行為でも受け入れてしまうとはいえ、それだけは避けたかった。

「ちゅぷっ」

 あずさは覚悟を決めると再び秘部を舐めはじめた。

 小陰唇の上端までは舌が届かなかったものの、その赤黒い膨らみをなぞりながらときおり膣口に刺激を加える。

 殆ど経験のない奉仕だったが、泣き言を口にする暇はないのだ。

「うわぁ、なんか上手いんだけどぉ」

「確かにそうね。慣れてはいないようだけど」

「でも、安心しちゃダメだからね? ともみはこんなんじゃ満足しないよ?」

「……ふぁぶぅ、じゅる」

 あずさは必死に愛撫を繰り返した。

 舐めれば舐めるほど秘部からは濃い愛液が流れ出し、それに比例した臭気が醸し出される。

「じゅる、ちゅぷ、ちゅぷ」

 自らもこんな匂いを放っているのかと寒気を覚えながら、偏らないように舌を這わせ続けるあずさ。

 その間断ない責めに、秘部は真っ赤に充血していくのだ。

「……あぁん」

「はぁ、はぁ……」

 いつしか2人の後輩は罵るのを忘れ、息を荒くしながら自慰をはじめていた。

 小振りなクリトリスに指を擦りつけるともみと、円を描くように胸を弄るユキ。

 その表情はどちらも上気しており、額には大量の汗が滲んでいる。

――お願い、早くイって……。

 あずさは時間を気にしながらも、ときおり唇と歯でアクセントを加え必死に花弁を舐っていく。

「あぁん……も、もう」

「あ、あたしもっ、ともみ……」

「ユキ……」

「ふぁぁあぁぁぁぁ……」

 少女たちは顔を寄せ、互いの身体に抱きつきながら達していた。

 脈打つ秘部からは大量の愛液が噴き出し、彼女の顔に降り注いだ。

「…はぁ、はぁ」

 それでもあずさは安堵する。

 今なら、遅刻は避けられる時間であり、彼女は肩で息をしながら2人が離れるのを待った。

「あぁん……ちゅぷ」

「ちゅる、ともみ……」

 すると、予想に反し後輩たちは、秘部を押しつけたまま濃厚なキスをはじめたのである。

「ねぇ、ともみ……私、そろそろ……」

 そんな2人に恐る恐る声をかけるあずさ。

「あぁ、そうだったよね」

「あと5分か……」

 ともみとユキはそう言うと顔を見合わせる。

「……え?」

 その直後、2人の股間からは愛液とは違う液体が垂れ落ち始めるのだ。

……じゅろろろろ

 それは紛れもなく小便であった。

「ほら、飲まないと汚れちゃうよぉ?」

「朝から我慢してたから量は多いけど、ド変態のあずささんなら余裕だよね?」

 まるで躊躇する事なく生温かい小水を漏らす少女たち。

「……ふぁぶぅ、がぼぼぼっ」

 だが、あずさは完全に不意を突かれており、小便を口内に溜めはするものの、殆ど飲み込む事が出来ずそれを溢れさせていた。

 そのため顔はもちろん、その長い髪までもが汚液に濡れ湯気を放っている。

「ぐちゅ……じゅる、がぼぉぉ」

 あずさはそれでも小便の雨を甘受するしかなかった。

「きゃはは、ホントに飲んでるよこいつ」

「幻滅ぅ……、救いようのない変態じゃん」

 そして、いつまでも彼女たちに蔑まれ続けるのだ。

 異様な程に身体を熱くしながら。




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