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■狂った雪・番外編■

 

 

 



             


             

第3話「思いと現実」





…やっぱり繰り返すのね…








  いつしか美汐は男たちに囲まれていた。

「じゃあ、さっさとはじめちまおうぜ」

「処女は俺がいただくからな」

  男たちは美汐の裸体を舐めるように見ると、いやらしい口調で声を上げる。

  美汐は半ば諦めていた。

  だが、一つだけ気がかりがあった。

  それは真琴の存在である。

  すっかり男たちの慰み者と化し、生きているか死んでいるかもわからないほど
弱っている真琴。

  美汐はせめて彼女だけは助けられないかと思った。

「……あの…」

  そして、俯いたまま小さく呟く。

「…ん?何か言ったか?」

「…助けてあげて…この子だけは助けてあげてください…」

  美汐は真琴の頭を撫でながら独り言のように繰り返した。

「何寝ぼけた事抜かしてやがる」

  男は吐き捨てた。

  しかし、リーダー格の男がそれを制すると、美汐の前に立ちはだかった。

「………?」

「そんなにこいつを助けたいか?」

「…は…はいっ…」

  男の意外な台詞に美汐は淡い期待を描いた。

「でも、お前は助からないぞ?それでもいいのか?」

  死刑宣告にも近い台詞に、美汐は一瞬揺れた。

  だが、すぐに気を取り直す。

「……構いません…」

  嘘ではなかった。

  美汐は本心からそう思っている。

  しかし、男の思惑は美汐の考えているほど単純ではなかった。  

「じゃあ、これからお前は俺たちに絶対服従だからな?約束を守れなければ
その女の命は保証しないぞ」

「……わかりました…」

  美汐は目を閉じ頷いた。

…そうね…この人たちがただで真琴を解放するわけがなかったわね…。

  美汐は自嘲気味に口元を緩めた。

  それでも、美汐の真琴を助けたいという気持ちは変わらない。

  そして、男たちを見上げると真っ直ぐな目で見た。  

「それじゃあ、まずは土下座して俺たちに頼み込むんだ、「この子を助けてくれれば
私はなんでもします」ってな」

  男はすっかり調子に乗り、にやつきながら命令する。

「…はい…」

  そして、美汐はそう呟くと男たちに向かい小さい体を丸め、深々と頭を下げた。

「…この子を…真琴を助けてくれれば…私はなんでもします…お願いします…」

  恥じらいも悔しさもなかった。

  ただ、美汐は純粋に真琴のことを思った。

「よし、いいだろう…だけどな、お前が俺たちの言いつけを守れなかったら
そいつはすぐに俺たちの人形に逆戻りだからな、それを忘れるなよ」

  男は念を押す。

「…はい…わかりました…」

  美汐は素直に頷いた。

…これでこの子だけは助かる…

  美汐はそのことが自分の事のように嬉しかった。


「それじゃあよ…最初にそいつを綺麗にしてやれよ」

  すると、男は真琴を指差しながら美汐に優しく言葉をかける。

「…ぁ…はい…」

  美汐は男の意外な台詞に嬉しそうに答えた。

「ただし、お前の舌でな」

「……え……?」

  だが、続いて発せられた言葉に美汐は愕然とする。

  確かに自分の身を呈して守りたかった真琴だが、その体は無惨なほどに汚れ切り、
未だに想像を絶する異臭を放っていた。

…私の舌で…掃除…。

  予想外の展開に美汐は戸惑う。

「…さっきのお願いは嘘か!?おい?」

  しかし、それを見かねた男が真琴の腹部を蹴りあげた。

  それに合わせ、真琴の口や秘部からは泡だった精液がドロドロと溢れ出る。

「…や…やめて……やります…やりますから…」

  美汐は男の足下に這いながら近寄ると、全裸の真琴に覆い被さった。

「へっ、じゃあさっさとやるんだよ!」

「…はいぃ…」

  そして、男に罵倒されながら美汐は真琴の顔を舌で舐めはじめた。

  汗と精液、そして真琴の涎が混ざり合った異様な味がする。

  それでも、美汐は懸命に舐め続けた。  

  そして、あっという間に口に溜まった汚液やカスを飲み込んでいく。

  まさに、拷問だった。

「ちゃんと口の中も綺麗にするんだぞ」

「…はい…」  

  男に言われた通り、美汐は真琴の口を開く。
  
  もちろん口のなかにも精液が溢れ、歯や舌の裏、喉に至るまで粘液が糸を引いていた。

…くちゅ…じゅる…じゅる…

  美汐は真琴にキスをするように唇を重ねると、一気に口の中の粘液を吸出しはじめた。

  またたく間に美汐の口は生暖かい精液と唾液でいっぱいになる。

「…うぅ…」

  美汐はその味に顔を歪めた。

  しかし、吐き出すわけにもいかず、ゆっくりと嚥下をはじめる。

…ごくっ…ごきゅ…ごほっ…ごほ…っ…

  喉に絡みつき咳込みながらも、何とか全て飲み干した。

  だが、ようやく真琴の顔を綺麗にしただけで、他の部分は相変わらず異臭を醸し出しながら
美汐の舌を待っている。

…真琴のため……。

  美汐は何度も心でそうつぶやきながら、続いて真琴の体を舐めはじめた。

  肩、腕、乳房、臍、太腿と美汐の舌が真琴の汚れを削ぎ落としていく。

  彼女の舌は既に疲労と摩擦で半ば動かなくなっていた。

…はぁ…はぁ…

  それでも、美汐は力を振り絞り舐め続ける。

  そして、次は秘部と肛門だった。

  どちらも、未だ精液が溢れ出ており、真琴の漏らした排泄物のせいでさらに異様な
状態になっている。

  だが、もはや美汐に躊躇する気はなかった。

  吐き気を抑えながらも、真琴の無惨に歪んだ花弁に舌を被せるとその汚れを
舐め取っていく。

  膣に溜まった精液も吸い出した。

  だが、その瞬間、真琴の体が微かに震えると、その尿道から湯気を立てながら
小便が流れはじめる。

「…ひぃあ…ぁ…」

  そして、その流れは目の前に顔を晒していた美汐に降り注ぎ、彼女の顔を
あっという間に濡らした。

「けけっ、こいつは笑えるぜ!」

「もちろん、そのションベンも全部飲むんだぜ」

  男たちは美汐の無惨な姿を口々に囃し立てる。

  だが、美汐にそれに反応する余裕はなく、ただ言われた通りに自らの顔から
床に滴った真琴の小便を犬のように舐めはじめた。

…惨め…なのかな…?

  美汐はいつの間にか涙を流していた。

  真琴を助けたいと思ってやったことだが、いざ、自分が貶められてみると
想像以上に辛かった。

  しかし、それでも美汐は何も言わず床にこぼれた小便を綺麗にすると、今度は
真琴の尻の穴に舌を這わせる。

  既に味覚も麻痺していた。

  それでも、流れ出る精液と腸液を吸い取り、皺の一つ一つまで綺麗に舌で舐る。

  そして、尻も余すところなく綺麗にすると、背中やふくらはぎ、足の裏まで
丹念に汚れを削いでいった

  真琴の体は見違えるように元の姿を取り戻している。

  だが、今の美汐にはそれを見て感動する余裕はなかった。

  機械的に、唯一残った長い髪の毛を口に含み唾液を浸している。

  まるで髪を貪っているような光景だった。

…真琴…真琴…

  ただ、彼女の名前を呟きながら。


  そして、真琴の髪の毛を舐め終えると、美汐はそのまま気を失った。





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