それから半月が経った。 「…け…ケツの穴…ぁ…いいのぉ…」 昼下がりの純一の部屋では、ロムレットの制服を纏い下半身を剥き出しにした乃絵美が、 男に尻を抱えられながら異様な声を上げていた。 乃絵美の肛門は男の怒張を奥深くまで咥え込み、流れ出た腸液により、その根元にある陰毛は テカテカと輝いている。 「俺のチンポ…そんなにいいか?」 「うん…最高ぉぉ……ケツの穴…めくれて…気持ち…いい…」 乃絵美は涎を垂らしながら、情けない声で男の質問に答える。 「よし、それじゃあお前の好きなチンポからたっぷりとザーメンをぶちまけてやるぜ」 「…ぁあ…嬉しい…」 男は今以上に、腰を激しく揺すると乃絵美の腸内で果てた。 腸を染めるように、男の子種が広がっていく。 「…ぁぁぁあぁ…で…出てるぅ…」 その衝撃に、乃絵美は白目を剥きながら絶頂を迎えた。 「さぁ、後始末だぜ」 男はゆっくりと乃絵美の尻から男根を引き抜く。 その男根もやはり見事なほどに皮に覆われていた。 先端から精液を滴らせ、乃絵美の腸液で光っている。 そして、乃絵美の尻からは大量の精液が太腿を伝わり床に滴っていた。 「はい…」 だが、乃絵美はそんな寒気がするほどの包茎を見ても、表情一つ変えず彼の元に膝まづくと、 その男根に手を伸ばす。 乃絵美にとってはむしろ必然的な形だった。 いつものように、やさしく巾着の部分を咥えると、ゆっくりと中の汚液を吸い上げる。 「…ふぁい…」 そして、口を開き笑顔で男にそれを見せる。 純一に叩き込まれた仕草だった。 彼女の口の中には、半透明に濁った粘液が大量に浸っている。 …ごくっ… だが、男が満足したのを確認すると、乃絵美は躊躇う事なく、その汚液を咽を鳴らしながら 全て飲み干すのだ。 こんな行為が朝から続いていた。 そして、次の男は乃絵美を後ろから抱えると、膝に彼女を乗せるように尻を貫く。 もちろん、男も包茎だった。 だが、挿入に抵抗はない。 乃絵美は脚を大きく広げ、秘部をも晒しながら、その浅黒い男根をあっさりと受け入れた。 乃絵美のクリトリスの部分には二つ目のピアッシングが施され、そこからキーホルダーのように 「包茎専用」と書かれた秘部よりも大きいプレートがぶら下がっている。 これは、乃絵美がメンバーと交わる時は、常に着ける事になっており、その影響でクリトリスは 歪な形に伸びていた。 そして、男が動くたび、それは自らの秘部を打つ。 それすら乃絵美にとっては快感だった。 「…ぁぁぁぁ…チンポ…入ってくるぅ…」 そして、乃絵美は再び狂ったように浅ましい声をあげた。 男も、乃絵美のロムレットの制服を引き裂かんばかりに両手で乳房を揉んでいる。 激しい肛門性交は続いた。 「…はぁはぁ…ケツ…ケツ…最高ぉぉ…」 乃絵美は汚らしい言葉遣いで、あられもなく叫ぶ。 そして、その大胆さが、自らを更に欲情させた。 男も、乃絵美の痴態を堪能するため、卑猥な質問を続ける。 「伊藤、お前のケツは何のためにあるか聞かせてくれよ?」 「うん…。乃絵美のケツは…みんなの…素敵なチ…チンポを咥えるために…ありますぅ… それと…ぁぁ…ぶっとい…く…クソを…ひり出す…ため…です…」 乃絵美は男の責めに小さな絶頂を繰り返しながら、嬉しそうに答えた。 更に快楽の波が激しく押し寄せる。 「よく言えたぜ、それじゃあ明日はそのぶっといクソでもしてるところを見せてもらうか」 「…うん…」 そして、男は満足そうに腰を振ると果てた。 「あぁ……また…で…てるぅ…ぅぅ……」 乃絵美も同時に気をやると、完全に意識を失う。 体中で痺れるような快楽を感じながら。 会員10人でスタートした「変態愛好会」だったが、今では学校中の、大多数の真性包茎の 生徒が名を連ね、今では20人を超えていた。 もちろん、乃絵美は毎日、その全員と尻で交わっている。 同時に識別の特訓も行われ、今では半分近くの男根を咥えただけで見分けられるまでに 成長していた。 だが、それから3ヶ月経った頃、再び入会希望者が殺到していたのだ。 もちろん、厳しい検査で真性包茎以外は入会出来ないのだが、ここ数日でなんと25人もの 生徒が検査をパスしている。 そう、強制的に真性包茎にした生徒が後を絶たないのだ。 彼らは、その会の存在を聞いたその日から、乃絵美と交わる事だけを夢見て、自らの男根の 皮を伸ばす事だけに精力を集中させて来た。 皮を戻し、テープで固定していた者。 先端に錘をぶら下げた者。 方法はさまざまだったが、3ヶ月で見事に実を結んでいた。 今も数多くの生徒が、真性包茎を目指しているのだろう。 「まいったな」 ベッドに横になりながら純一は呆れた声で呟いた。 「…ぁえ?…どうして?」 そして、彼に尻の貫かれながら、乃絵美は汚れた顔で振り返る。 「さすがに1日50人は時間的に無理だよ…、それ以上に体力が持たないよな…」 当然の悩みだった。 だが、そこで乃絵美は意外な提案をする。 「…ぅう…じゃあ…わたし…学校辞めます…。朝から晩までやれば…みんなの包茎… 楽しめるよね?」 その表情に曇りはなかった。 むしろ当たり前という顔で笑っている。 だが、それには純一は難色を示した。 彼としては、乃絵美の惨めな姿を見る事が一番の楽しみであったが、彼女に倒れられては 元も子もなかったからである。 「…ぅぅ…。じゃあ、来週の日曜日にテストしてみるか…」 「うん…。楽しみ…」 乃絵美は尻に精液を受けながら、嬉しそうに笑った。 土曜日。 乃絵美に対するテストが行われる前の日だった。 しかし、彼女はその場所に向かうべく、一人バスに乗っている。 乗客は乃絵美一人だった。 どのバス停を通過しても、誰も乗ってくる事はなかった。 それだけ、人の往き来が少ない場所へ向かっている。 そして、バスは終点に辿り着いた。 「お嬢ちゃん?今日はもう帰りのバスはないぞ?」 バスから降りると、運転手が心配そうに声をかける。 乃絵美がこの山奥の村の住人でない事を知っていたからだった。 「ええ…。明日帰るので…」 「そうか。15時25分出発だからよ」 「ありがとうございます」 短く会話を交わすと、乃絵美はゆっくりと山のほうへ向かい歩きはじめた。 村と行っても、家はほとんど確認する事は出来ない。 そのくらい、のどかな所だった。 そして、すぐにその場所は見つかった。 そこは、数年前まで学校だった場所で、今は建物だけがひっそりと佇んでいる。 会場はここだった。 乃絵美はあたりを見回す。 すると、建物を封鎖している木の板が、一箇所だけ外れている所を見つけた。 彼女はゆっくりとそこへ足を運ぶ。 そして、恐る恐る中を覗いた。 薄暗い廊下の奥に、うっすらと明かりが見える。 乃絵美は、恐怖心を押し殺しながら、その明かりを目指して歩きはじめた。 その部屋には発電機が回っており、それにより作られた電気でライトが燦々と輝いている。 そして、そこには、純一の姿があった。 「…長沢さん…」 「来たな」 学生服姿の純一は笑顔で乃絵美を迎えた。 「じゃあ、伊藤はそこの部屋で、決めてあった格好に着替えて待っててくれ。他の奴らも すぐに来る」 「うん」 乃絵美は素直に頷くと、奥のドアを開ける。 窓もない、何もない部屋だったが、そこにも1台のライトが部屋を照らしていた。 乃絵美はバッグを床に置くと、洋服に手をかける。 誰も居なかったが、妙に恥ずかしかった。 …これから…テスト…なんだね… 乃絵美はそう思いながら、全ての着衣を脱ぎ捨てる。 真っ白い裸体がライトに光った。 どう見ても無垢な体だった。 しかし、肛門はおぞましいほどに開拓されている。 乃絵美はあらかじめ決めてあった格好になると、呼ばれるのを待った。 少し肌寒い。 乃絵美は体を抱え、その場にしゃがみこむ。 …長沢さん… そして、彼の事だけを思い浮かべた。 時間は刻一刻と過ぎていく。 少しだけ、隣の部屋が騒がしくなって来た気がした。 …まだかな… 乃絵美は恥ずかしさと、待つ辛さを同時に味わいながら、複雑な表情を浮かべる。 だが、その時、隣の部屋から声が響いた。 「伊藤〜。準備出来たか?こっちはOKだぞ」 純一の声だった。 乃絵美はすっと立ち上がると、ドアに手をかける。 何とも言えない緊張が走っていた。 ……… だが、それを押し殺すと、彼女はドアのノブを回す。 そして、一歩一歩部屋の外へ進み出た。 「おぉ〜」 「すげぇ…」 一斉に乃絵美に向かい、歓声と驚きの声が響く。 皆、乃絵美の格好に驚いたからである。 乃絵美は基本的には何も身に着けてはいなかった。 スレンダーな裸体に、小ぶりな乳房と、薄い恥毛を生やした股間が際立っている。 そして、その先から垂れる「包茎専用」と書かれたプレート。 身に着けているものといえば、両足を覆っているロングタイツと、腕近くまである長いレースの 手袋、そして、頭に被っている彼女自身の薄汚れたショーツだけだった。 それと、長いポニーテールを束ねているのは純一のブリーフである。 乃絵美がこの格好を命じられた時の唯一の我侭だった。 自分の生臭いショーツの匂いに混ざり、彼のブリーフの悪臭が匂う。 それだけで乃絵美は心強かった。 そんな格好が部屋を照らすライトに照らされる。 そして、それが80人にも及ぶ人間の視線を浴びているのだ。 さながらストリップショーのような感覚を受ける。 乃絵美は体が震えるのを抑えながら、笑顔を見せた。 そして、あらかじめ覚えたシナリオどおりに挨拶をはじめる。 「本日は…私のテストにお付き合いいただき…誠にありがとうございます…。精一杯… 乃絵美の…汚いケツを…提供させていただきますので…皆様もたっぷりと…お楽しみに なって…下さいませ…」 乃絵美は無事に挨拶をすると、深々と頭を下げた。 そして、部屋全体を見渡す。 どこからか机と椅子が集められ、50人のメンバーは学生服姿で着席しながら乃絵美を見ていた。 ただ、彼らも全員、下半身は剥き出しの格好である。 そして、壇上には唯一メンバーに加わっている教師が、やはり下半身剥き出しで彼女に卑猥な 笑顔を送っていた。 「さて、じゃあ端からチンポを味わっていくんだ」 「はい」 乃絵美は純一に言われるが侭に、一番窓側の席に向かうと、そこに座っていた男の前に しゃがんだ。 「それでは、チンポ…しゃぶらせていただきます」 そして、愛しそうに男根に手を這わすと、ゆっくりと口へと運ぶ。 濃密な奉仕のはじまりだった。 乃絵美は涎を溢れさせながら、歪に勃起する包茎に舌を這わせる。 最初の男は従来からのメンバーで、乃絵美の奉仕にすっかり慣れており、簡単に射精する事は なかった。 それでも、乃絵美は必死に男根に舌を這わせる。 時折、強弱をつけ、舌で皮を刺激しながら、優しく舐め上げた。 すると、男根は更に堅さを増し、先端からは粘液が滴りはじめる。 そして、すぐに乃絵美の口に濃い大量の汚液が放たれた。 それはあまりに大量で、皮の中に溜まりながら彼女の舌を染めていく。 しかし、乃絵美は驚きもせず、それを飲み干すと、すぐに皮の中の精液も搾り上げる。 まるで商売女のような仕草だった。 だが、それを意識させないあどけなさと、健気さが乃絵美から溢れている。 見ている男たちからも、期待と熱望のため息が漏れた。 「ありがとうございました…。美味しかったです…」 そして、満遍なく男根を掃除すると、乃絵美は再び頭を下げる。 もちろん言葉に嘘偽りもなかった。 こうして、彼女は次の男へ移る。 男たちも様々な性癖で彼女を迎え撃つ。 肛門と袋を舐めさせ、乃絵美の顔に射精する者。 手だけを使わせる者。 乳房や、腋の下など、乃絵美はありとあらゆる場所で男たちの精液を受けていく。 あっという間に半分の男が乃絵美を汚した。 しかし、さすがの乃絵美も、次第にペースが落ちてくる。 顔は前が見えなくなるほど汚液を受け、胃には一食分に匹敵する精液が溢れていた。 だが、それでも乃絵美は弱音一つ吐かない。 ただ健気に、目の前に突き出される臭く生々しい男根に舌を這わせていた。 そして、次第に乃絵美は淫靡な快感に支配されていく。 「うぅ…ん…チンポぉ…好き…」 「皮…があったかいよぉ…」 乃絵美は心底嬉しそうな表情で、男根に下を這わせた。 既に、口を動かしていると言う感覚すらない。 まさに本能のままだった。 こうして、2時間近くかけ、乃絵美は全てのメンバーたちを射精させる。 そして、最後は純一だった。 「あぁ…長沢さん…、乃絵美の口…にチンポ…」 乃絵美は口を大きく開き、純一を見る。 既に彼女と判別するのが難しいほど、乃絵美は汚れていた。 口も、まるで網のように精液が糸を引いている。 舌も歯も余すところなく精液に包まれた。 だが、乃絵美にとって、違和感は全くない。 「よし、じゃあ、入れてやるぞ」 純一は限界まで勃起した男根を乃絵美の眼前に突きたてる。 「あぁ…チンポ…」 すぐに乃絵美はそれを優しく握ると、口に運んだ。 そして、濃密に愛撫をはじめる。 これ以上ないほどの熱意と愛情だった。 「…くぅ…」 そして、純一はその奉仕に腰をくねらせる。 乃絵美の頭を掴み、抱えるように悶えた。 「伊藤…すごいよ…」 「…わぁぐぁさわ…さぁん…ふぉ…ふあめ…」 歪んではいたが、二人にとっては純粋な藍の形だった。 そして、純一は勢いよく乃絵美の口に精液を放つ。 乃絵美は一滴も零す事なく、それを受け止めると、味わうように嚥下した。 乃絵美のテストは第2幕を迎えている。 今度は肛門だった。 乃絵美は壇上に尻を突き出すと、肛門を指で広げる。 「さぁ…皆様、どうか…乃絵美のケツでイッてください…」 その声を合図に、男たちは一斉に乃絵美に群がった。 そして、誰ともなく乃絵美の尻めがけて男根を突き入れる。 「…ぁぁあ…入ってくるぅ…!!」 乃絵美はその衝撃に声を荒げた。 先ほどの奉仕で、乃絵美の秘部はドロドロに濡れ、その愛液で肛門はふやけている。 それを抉るように、包茎は乃絵美の腸を犯した。 一人が射精しても、休む間もなく別の男根が乃絵美の尻に嵌められる。 長さも太さも千差万別だった。 そんなバリエーションが乃絵美の心を更に掻き立てる。 「ぁあ、チンポ…いいぃ…長くていいのぉ…」 乃絵美は身も蓋もなく叫んだ。 男たちは射精を終えると、乃絵美の口で汚れを拭う。 再び顔に汁を飛ばす者もいた。 夜も更け、寒さが増してきた周囲など気にならないほど、部屋の中は熱気に包まれている。 「はぁぁぁあ…もっとチンポ…下さいぃ…」 乃絵美はドロドロになった壇上で体を滑らせながらも、必死に声を上げた。 それがまた自らを欲情させる。 男たちも容赦なかった。 乃絵美の体など気にする事なく、肛門に男根を捻り込む。 しかし、そのたびに乃絵美は秘部を震わせながら応えた。 そして、日が昇った頃、全ての男が乃絵美の尻に精液をぶちまける。 「へへ、ケツの中、ザーメンだらけなんだろうな?」 「伊藤、みんなの前で全てぶちまけてくれよ」 男たちは最後の要求を乃絵美に行った。 「はい…」 乃絵美は限界を超えていた体を持ち上げると、男たちの前で大便をするようにしゃがむ。 そして、下腹部に力をこめた。 …びゅるるる…べちょべちょ… 情けない音を立てながら、乃絵美の肛門からは茶色がかった精液が、ドロドロと零れはじめる。 それは延々と続いた。 あっという間に、乃絵美の足元は生臭い液体で汚れる。 部屋中が異臭で埋まった。 「くせぇ…」 「惨めだな…」 男たちは蔑みの目で乃絵美を見ながらも、淫靡な光景に目を輝かせる。 …ぶりゅりゅりゅ… 乃絵美はそんな雰囲気に頬を赤らめながらも、卑猥に精液の排便を続けた。 だが、そんな彼らの視線に痛いほどの快感が生まれる。 …ぁぁ…もっと…乃絵美を蔑んで… 乃絵美は排便の気持ちよさと、男たちの眼差しにおかしくなってしまいそうだった。 やがて、乃絵美の肛門は男たちの精液を全て出し終える。 …ぶりゅる…… …ぶぅ… しかし、それと同時に生々しい放屁が部屋に響いた。 男たちから笑い声が沸き起こる。 だが、それも乃絵美に蕩けそうな快楽を与えた。 こうして、乃絵美は全てを吐き出すと、その汚物の上に倒れこむ。 皮膚全体が排泄された精液にまみれていく。 …あぁ…ザーメン…あったかい… 乃絵美は虚ろな瞳でそう思った。 そして、ゆっくりと意識が遠ざかっていく。 言い知れぬ満足感を抱きながら。 「…ぅ…ぅん…」 乃絵美が目を覚ましたのは昼近くだった。 しかし、あたりには人影はない。 そして、乃絵美は朝まで犯されたのが嘘のように綺麗になっていた。 服こそ着ては居なかったが、清潔そうな毛布に包まれ、着替えをした部屋に寝かされていた。 「………?」 乃絵美は、その毛布を羽織ながら、隣の部屋を覗く。 しかし、そこにも誰もいなかった。 そればかりか、机は全て片付けられ、床も綺麗に掃除されている。 乃絵美は状況が理解できず、あたりを見回した。 すると、乃絵美の服の上に、置き手紙と思われるものが置かれている。 彼女はそれに目を通す。 「伊藤へ 一緒だと怪しまれるので、先に引き揚げます。 テストの結果は月曜日に学校で報告します。 それでは、お疲れ。 長沢」 …帰っちゃったんだ… 乃絵美は少しだけ寂しかった。 だが、明日の結果を楽しみに、彼女は着替えを済ませると廃校を後にした。 そして、昨日のバス乗り場へ足を運ぶ。 1時間ほどでバスはやって来た。 「間に合ったようだね、さぁ、どうぞ」 昨日と同じ運転手は笑顔で乃絵美を出迎えた。 彼女も無言で笑顔を返す。 そして、バスはゆっくりと走りはじめる。 乃絵美は疲れから眠りについてしまい、終点まで目を覚ます事はなかった。 ……… だが、終点についた時間は、定刻に比べ大幅に遅い時間だった。 乃絵美はまだ寝ぼけた顔で、運転手に尋ねる。 「…何かあったんですか?」 「あぁ、途中で事故があったみたいでね。交通規制がかかってたんだよ。ごめんね 遅れてしまって」 運転手は申し訳なさそうに頭を下げた。 「いえ、それじゃあ仕方ないですよね」 乃絵美も恐縮そうに彼に笑顔を返すと、帰路を急ぐ。 だが、その事故が乃絵美の運命を左右するものだったとは、今の彼女に知る由もなかった。 次へ |
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